国立科学博物館筑波実験植物園での特別企画、つくば蘭展
国立科学博物館筑波実験植物園で、2025年3月16日から23日までの期間、企画展「つくば蘭展」が開催されます。このイベントは、世界有数の野生ラン保全施設である筑波実験植物園が誇る「つくばコレクション」を背景に、美しい野生ランや最新の園芸品種を多数展示しています。
つくば蘭展の見どころ
「つくば蘭展」では、約500点もの貴重なランが並びます。この中には、開花中の野生種約200点、普段なかなか見られない最新の園芸品種、失われつつある貴重な古典品種などが含まれています。毎年多くの来場者が集まるこの展覧会では、色とりどりの蘭が皆さんを出迎えてくれます。
特に注目したいのが、今回の特別企画です。故・山口進氏が手掛けた「蘭と昆虫の共生」に関する作品が追悼展示されます。山口氏は、その独自の視点から植物と昆虫の関係を深く探求し、素晴らしい写真を残しました。彼の影響を受けた方々にとって、この展示は特に感慨深いものとなるでしょう。
展示エリアの構成
展覧会は、教育棟や熱帯資源植物温室、研修展示館など複数のエリアで展開されます。それぞれのエリアには異なるテーマが設けられ、訪れるたびに新たな発見があります。以下、各エリアの紹介です。
教育棟
- - 山口進写真展(第1会場): 山口進氏の作品によって、蘭と昆虫の神秘的な関係が披露されます。バケツランやリザンテラなど、興味深い展示が盛りだくさんです。
- - 虫を惑わすランの実物展示: ラン研究家の尾木克行氏が所有する実物展示が行われ、オーストラリアやヨーロッパの野生ランをご覧いただけます。
熱帯資源植物温室
- - 世界の美しいラン: 洋ラン愛好団体が育てた最新の園芸品種が並べられ、実際の栽培方法なども紹介されます。
研修展示館
- - 野生ランコレクション: 美しい花や珍しい品種が約200点展示され、訪れる人々を魅了します。
- - 研究紹介: 日本のオスバチが騙される瞬間を捉えた観察記録が紹介され、さらに興味深い体験が待っています。
さまざまな関連イベント
つくば蘭展では、展示だけでなく、関連イベントも充実しています。様々な講座や栽培講座が行われ、参加者たちは直接関係者から学ぶ貴重な機会を持つことができます。
- - 講座: ランは木にのぼる: 3月16日(日)に行われ、樹木に生息するランの進化についての最新の研究が紹介されます。
- - 栽培講座: 室内栽培最前線: 3月23日(日)に開催され、室内で蘭を育てるポイントや実際の育成アドバイスが得られます。
さらに、参加者には「つくば蘭展オリジナルポストカード」がプレゼントされるなど、来場者を飽きさせない工夫がされています。これには参加した方々が特別な記念を持ち帰れるよう考えられています。
まとめ
国立科学博物館筑波実験植物園で開催される企画展「つくば蘭展」は、美しさと教育的な要素を兼ね備えたイベントです。この期間に、思い出深い体験を作るためにぜひ訪れてみてください。花と昆虫、そして自然の神秘に触れる素晴らしい機会です。