株式会社サナース、新テストセンター「サナース ソーティング ラボ」を開設
株式会社サナースは、2025年1月に千葉県富津市に新たなテストセンター「サナース ソーティング ラボ」をオープンすると発表しました。当センターでは、高度な選別技術を活用したさまざまな選別テストを受け入れます。
同社は、これまで2018年に木更津マシンパーク内に選別機器のテストセンターを設置し、金属やプラスチックの選別テストを行ってきました。しかし、お客様からの高度な選別技術へのニーズが高まる中で、更なる検証と提案を行うために、木更津マシンパークの一部機器を富津市に移設することにしました。この移設により、より効率的かつ多様な選別プロセスを受け入れる体制が整います。
新たに開設される「サナース ソーティング ラボ」(SSL)では、顧客から持ち込まれるサンプル材料を使用し、選別機器の性能確認やプロセスの最適化実験を行います。特に注目すべきは、新しいセンターが、高度選別用のセンサー選別機のテストに加え、前処理工程(分粒や磁選、風力選別)も含めて実践に即したテストが実施できる点です。これにより、定量供給から粒度選別、分別、選別に至るまで、4つの重要な工程の最適化を図ることが可能です。
テスト対象としては、金属スクラップやASR(自動車破砕残渣)、産業廃棄物、焼却灰など多岐にわたります。目的に応じた機器の組み合わせにより、それぞれのプロセスを詳細に比較検討できる環境が整います。また、2025年3月頃までには、プラスチックなど非金属材料に特化した機器の移設も完了する見込みで、主力の欧州製高性能選別機器と合わせて、機動性の高い選別テストが実施される予定です。
テストセンターの主な特徴
テストセンターSSLでは、以下のような企業から導入された選別機器が使用されます:
- - シュタイナート社 (Steinert):ドイツに本社を持つ選別機械の専門メーカー。光学や磁気選別機に優れ、世界50カ国以上で使用されています。
- - シュパレック社 (Spaleck):振動供給機や粒度選別機の製造を行うドイツの専門メーカー。前処理に欠かせない粒度選別機が選別事業者に広く導入されています。
- - ニホット社 (Nihot):オランダに本社を持つ風力選別機の専門メーカーで、世界的に高いシェアを誇る小型大容量の循環式風力選別機を製造しています。
サナース木更津マシンパークの紹介
今回の新テストセンターの開設に際し、旧来の木更津マシンパークも紹介しておきます。こちらは、千葉県木更津市に位置し、環境機械のショールームです。各種環境機械の試乗や見学ができるため、業界関係者にとって貴重なスポットとなっています。低速・高速回転破砕機やマテハン機、チッパー機、そして各種選別機など、多様なマシンが展示されています。
会社概要
- - 会社名:株式会社サナース
- - 所在地:神奈川県横浜市港北区新羽町178
- - 設立:2010年3月
- - 資本金:1,000万円
- - 代表者:海老原豊
- - 事業内容:産業廃棄物処理機器や林業機械、マテハン機、港湾荷役機械などの輸入販売。
この新しいテストセンターの開設は、選別業界における革新をもたらし、環境リサイクル関連の技術向上に寄与することが期待されています。