応用地質株式会社が3次元地質解析システムをNETISに登録
新技術の登録発表
応用地質株式会社は、東京都千代田区に本社を構え、代表取締役社長を天野洋文氏が務めています。このたび、彼らの開発した3次元地質解析システム「GEO-CRE / GEO-CRE Pro」が、国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に登録されました。これは、地質解析の分野において重要なマイルストーンとなります。
登録番号と技術の概要
同システムのNETIS登録番号はQS-250011です。この技術は、3次元地質・地盤モデルを構築するためのシステムであり、従来までの複数のソフトを使用することなく、ただ一つのソフトで様々なデータを同じ3次元空間の中で合理的に扱うことが可能です。さらに、NURBS(Non-Uniform Rational B-Splines)技術を導入することにより、より複雑で滑らかな地質境界面を形成することが実現しています。
近年の社会的背景
今日では、インフラの老朽化や自然災害のリスクが増大している中、建設業界でもBIM(Building Information Modeling)やCIM(Civil Information Modeling)の導入が促進されています。応用地質は、地域や社会が直面するこれらの課題に応えるため、3次元地質・地盤モデルの簡易な作成と管理を可能にするシステムの開発に注力してきました。これにより、多様な情報を適切に整理することができ、経済性や操作性も大きく改善されています。
GEO-CRE / GEO-CRE Proの機能
このシステムは、地質・地盤に関する豊富なデータを一元管理し、統一的に解析できる高性能の解析システムであると言えます。また、地質構造のステレオ解析やCGアニメーションの作成など、専門的な地質解析業務にも対応しています。特に「GEO-CRE Pro」は、COREROKU機能(NETIS登録番号 QS-240036-A)を備えており、ボーリングコアやボアホール孔壁の情報を記録し、可視化・分析を行うことができます。このため、設計や施工、維持管理における高度化を支援することが可能です。
実用化と社会貢献に向けた取り組み
応用地質は、3次元地質解析システムのNETIS登録を新たなスタートとし、公共事業やインフラ整備、防災と減災の分野での広範な活用を目指しています。その活動を通じて、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、社会が抱える問題を解決するために貢献し、安全で安心な社会の実現に努めています。
会社概要
応用地質株式会社は、「人と地球の未来にベストアンサーを。」という経営ビジョンを掲げ、地球科学に基づく知見とデジタル技術の融合をもって、困難な課題の解決を目指しています。設立は1957年であり、資本金は161億7,460万円となっています。主な事業内容には、地盤調査や土木構造物の技術業務、自然災害リスクの調査解析から対策工までの一連の業務などを含む、広範な技術サービスが含まれています。
国内外を問わず関心が集まる中、応用地質株式会社は、今後も技術革新を追求し、持続可能な社会の実現に向けた新たなソリューションを提供し続けることでしょう。