エフピコグラビアの挑戦
2025-03-05 11:18:18

エフピコグラビア、エネルギー消費を大幅に削減した印刷工場の成果と今後の展望

エフピコグラビアの成功事例



岡山県浅口市に位置するエフピコグラビア株式会社は、2018年開設の油性グラビア印刷工場において、エネルギー消費を大幅に削減する革新的な成果を上げています。具体的には、燃料消費の原単位を約90%削減し、さらに電力と燃料を合わせた消費原単位も約40%減少させているのです。この動きは、同社が掲げる環境負荷の低減に向けた強い意志の表れとも言えるでしょう。

設立の背景


エフピコグラビアは、2017年2月に株式会社エフピコと有限会社川本化学の合弁会社として設立されました。主に、エフピコグループが製造する簡易食品容器向けのグラビア印刷フィルムの生産を目的としています。設立翌年の2018年には、環境への配慮を重視し、エネルギー効率を最大化するための各種設備とシステムが導入されました。特に、環境への影響を最小限に抑えるため、空調エネルギーの有効活用や揮発性有機化合物(VOC)の排出削減に注力しています。

導入した先進的設備


エフピコグラビアの印刷工場では、以下のような先進的な設備が導入されています。

  • - 蓄熱式排ガス処理装置(RTO): これは、高効率な排ガス処理装置であり、廃熱を有効利用することで、LPガスボイラの停止やそのコスト削減に貢献しています。
  • - 廃熱ボイラ: RTOから発生した廃熱を利用して蒸気を生成し、この蒸気を乾燥装置や空調の熱源として活用しています。
  • - 全熱交換器: 空調空気と外気の全熱を交換することにより、空調エネルギーの60%以上の削減が実現されています。
  • - 蒸気焚吸収式冷凍機: 廃熱ボイラで生成された蒸気を使用した冷却システムで、夏場の電力使用を大幅に減少させています。

これらの設備により、エフピコグラビアは効率的で低コストの生産体制を確立しています。

今後の取り組み


エフピコグラビアは、これからのさらなる省エネルギー化に向けて新しい技術を導入する計画です。具体的には、蒸気駆動のコンプレッサー導入や、インキのハイソリッド化による溶剤量削減などが挙げられます。また、太陽光発電の導入も視野に入れており、再生可能エネルギーの割合を増やすことに取り組んでいます。

結論


エフピコグラビアは、その技術力を駆使し、環境に優しい持続可能な生産を目指しています。印刷業界が直面する環境問題に対する積極的な対応は、企業としての社会的責任を果たすだけでなく、顧客や取引先の信頼を得る大きな要因となるでしょう。今後の状況にも注目が集まります。


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会社情報

会社名
株式会社エフピコ
住所
東京都新宿区西新宿6-8-1新宿オークタワー(総合受付36階)
電話番号
03-5320-0717

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