猫のストレスを可視化する共同研究が始まる
猫は体調や感情を表すのが難しい生き物であり、そのため飼い主は猫の痛みやストレスを見抜くのが困難です。この課題を解決するため、株式会社Carelogyが開発した、猫の痛みを96%の精度で検知するAI『CatsMe』と、帝京科学大学アニマルサイエンス学科が新たに共同研究を開始しました。この研究は、猫の動画を分析し、ストレスのレベルを可視化することで、猫とその飼い主の生活をより良くすることを目的としています。
共同研究の背景
飼い主が気づかぬうちに猫にストレスが溜まることが多いのが現実です。猫は痛みやストレスを直接的に表現できないため、健全な生活を送るためには、まずその状態を理解することが必要です。そこで、CatsMeと帝京科学大学は、簡単に猫のストレス状態やその要因を把握できる方法を模索し、飼い主が積極的に猫に関わることができるような社会を実現しようとしています。
調査の内容
この第一弾の調査は、家庭、猫カフェ、動物病院、さらには大学の飼育室など、さまざまな環境で撮影された猫の動画を対象としています。猫のストレスレベルは、Cat-Stress-Score(CSS)という指標を使って、7段階で評価されます。1は「完全にリラックス」、7は「怯えている」という状態を示します。
調査結果
結果として、家庭や猫カフェで生活する猫には比較的低いストレスレベルが見られましたが、動物病院や大学の新しい環境に馴化中の猫は、高いストレス度が確認されました。これにより、猫の置かれた環境がストレスに与える影響の重要性が浮き彫りになりました。
今後の展望
Carelogyと帝京科学大学は、調査の結果をもとに、猫がストレスなく生活できるような社会の実現を目指してさらなる研究を続けていく計画です。また、猫カフェ『MOCHA』を運営している株式会社リポットや、株式会社オープンハウスグループと連携し、より猫に優しい住環境の創造に向けた活動も進めていきます。
CatsMeの紹介
CatsMeは、猫のSOSを見逃さないように開発されたAIで、日本大学生物資源科学部と共同で生まれました。その精度は95%以上で、既に世界50カ国以上で38万人以上が利用しており、累計70万回を超える使用実績を持っています。猫と飼い主の生活を充実させる手助けをするため、Carelogyはこれからも努力を続けていきます。
取材に関するお問い合わせは、担当の尾関まで。E-mail:
[email protected]