新たな学びの形としての「香りの授業」
2025年4月21日、セントマティック株式会社が広島県府中市立府中明郷学園で「香りの授業」を開催しました。この授業は、香りを通じて学生たちが自分自身の物語を創作する感性教育プログラムであり、6年生の24名が参加しました。
セントマティックは、香りの新たな顧客体験を提供することを目指し、2021年から全国の教育機関とともにこのプログラムを展開しています。府中市の官民共創まちづくりプロジェクト「ひろしまをつなげる30人」に基づき、府中市と様々な企業が共催する今回の取り組みは、地域への愛着を深めることを狙いとしています。
香りを用いた新たな教育のスタイル
授業では、まず子どもたちが目を閉じ、嗅覚に集中する時間が設けられました。続いて、香りから浮かんだイメージを自由に書き出し、さらにその中から好きな言葉を選び出すというプロセスを経て、オリジナルの物語が展開されました。
参加した児童たちは、木の香りの違いを楽しみながら、様々な物語を自分の言葉で表現しました。ある児童は、松の香りからリスの冒険物語を創作し、他の児童も秋のイメージや雨あがりの情景を描き出しました。
感性の教育の重要性
このプログラムは、単に香りを楽しむだけではなく、嗅覚を通じて言葉が生まれる過程に重点が置かれています。東京大学の研究によって、香りと言葉を同時にインプットすることで脳の多様な領域が活性化されることが示唆されており、セントマティックはこの知見を活かしています。
地域とのつながりを深める
「香りの授業」は、地域の木材を使用した点も特筆すべきでしょう。府中市内の企業から供給された木材に触れることで、参加者たちは地域の資源や文化についても理解を深めることができました。
社会全体が変化する中で、このような新しい学びのスタイルは、子どもたちにより深い理解を促す大きな助けとなります。また参加者は授業を体験し、自身の生活にも新たな香りを探求したいという気持ちを持ち帰ったようです。
まとめ
「香りの授業」は、感覚教育の新しい可能性と地域とのつながりを模索する試みとして、今後も多くの児童に影響を与えていくことでしょう。今後の展開にも注目が集まります。
セントマティックの取り組みは、香りと言語の新たな関係を探求し、感性の教育を深める大きな一歩として、社会に貢献しています。