飛沫可視化システム
2020-10-12 11:00:04

建物の飛沫を可視化、感染症対策へ向けた画期的システムが登場

飛沫可視化システムの登場



新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が続く中、感染予防策の重要性がますます高まっています。そんな中、注目を集めているのが『飛沫可視化システム』です。この革新的なシステムは、建物の屋内外を3D化し、新型コロナウイルスの飛沫を可視化することを目的としています。

飛沫可視化システムとは?



このシステムは、IMU(慣性計測装置)を搭載した3Dレーザースキャナーにより、対象の複数部位から点群データを取得します。それを基に、建物全体の点群データを合成し、3D CADモデルを生成。さらに、数値流体解析技術(CFD)を用いた気流シミュレーションを行います。その結果、屋内に浮遊する飛沫の経路を明らかにし、感染症対策の明確化へとつなげます。

開発の背景



新型コロナウイルス感染症の蔓延により、空調や換気の条件に起因するクラスターが発生しています。感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染の3種類。しかし、この新型コロナウイルスは、特にエアロゾル(マイクロ飛沫感染)が重要な要因として認識されています。このため、飛沫の粒径を可視化し、室内の気流状況を分析することが求められています。これにより、具体的な対策を講じることが可能になります。

私たちのシステムは、Leicaが持つ点群取得技術、MSCのCFD技術、さらにAIによる最適化技術を融合させ、デジタルツイン技術を活用して感染経路を仮想空間で分析することで、「withコロナ」の社会においてより安全な環境を提供します。

サービス開始



この「飛沫可視化サービス」は、11月1日から本格的に提供される予定です。使用するレーザースキャナーや解析ソフトウェアの技術を駆使し、様々な施設での導入が期待されています。

事例紹介



パンクラス試合会場のスキャン: 総合格闘技団体「パンクラス」の試合会場で、無観客試合が行われた際にスキャニングを実施。約220万点のデータを収集し、その後の飛沫可視化に活用されます。
オフィス内の飛沫シミュレーション: オフィスビルでも同様に、3Dモデルを作成し、空調情報を入力することで、気流と飛沫の動きが解析され、新たな感染防止策が検討されています。

各種サービス



1. 飛沫可視化サービス: 点群データ取得と気流シミュレーションを行う。
2. 空調最適化診断: AIを用いて空調の最適化を提案します。
3. 室内換気システム設計: 飛沫捕集と外部への放出を考慮した換気システムを設計。
4. 浄化システムの設置検討: 浮遊するウイルスを不活性化するシステムの設置など、幅広いサービスを展開しています。

企業概要



株式会社エコ革 京都テクノロジー事業部は、再生可能エネルギー関連の事業に特化し、環境問題や社会課題に向けた研究開発を行なっています。今回の飛沫可視化システムも、その一環として誕生しました。

まとめ



新型コロナウイルスは私たちの生活に大きな影響を与えていますが、科学技術の進歩がそれに立ち向かう力となることを期待しています。特に、この飛沫可視化システムが感染症対策に新たな道を開くことに期待が寄せられています。

会社情報

会社名
株式会社テックレボリューション
住所
東京都豊島区巣鴨1丁目41番11号コクエイビル1F-2F
電話番号

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