訪日外国人に対するおもてなしの意識調査結果が明らかに！

近年、日本を訪れる外国人観光客の数が増加し、コミュニケーションの重要性がますます高まっています。国際ビジネスコミュニケーション協会（IIBC）は、全国の20〜50代の男女501名を対象に「訪日外国人観光客へのおもてなしに関する意識調査」を実施しました。この調査から、日本人の訪日外国人観光客に対するおもてなし精神や必要と思われるスキルについてさまざまな事実が明らかになりました。

おもてなしに必要なスキル

調査の結果、73.2%の人が訪日外国人に対するおもてなしにおいて英語・英会話のスキルが必要だと感じていることが分かりました。この一方で、約70%の人々は英語を苦手と感じており、このギャップが日本でのおもてなしの実態に影響を与えています。特に、「英語を話す機会がないため自信がない」という理由が多く挙げられており、普段から英語に触れる機会が少ないために不安を感じる人が多いのです。

インバウンドの実感

さらに、77.6%の回答者がここ1〜2年で訪日外国人観光客を見かける機会が増えたと回答しており、インバウンドの増加を実感していることが伺えます。特に、51.3%が訪日外国人観光客から声をかけられた経験があるとのことです。このように、観光業の重要性が高まっている中で、訪日外国人観光客に対するおもてなしの意識も高まっていることが見えてきました。

嬉しかった体験と困った体験

調査では、おもてなしの経験において、65.1%の人が嬉しかった体験を持っている一方で、88.5%は困った経験もあると回答しています。このことから、おもてなしに対する日本人の前向きな気持ちと、同時に英語でのコミュニケーションに対する不安が同居していることがわかります。

嬉しかったエピソードとしては、道を案内した際に観光客が喜んでくれた話や、拙い英語でも感謝された体験などが挙げられています。一方、困ったことには、伝えたい単語が出てこなかったり、流暢に話せなかったりという言語の壁が立ちはだかることが多いようです。

おもてなしの気持ちを持つ人々

調査に参加した人たちの77.6%が訪日外国人観光客をおもてなししたいと考えており、その理由は「楽しんでもらいたいから」というものが最も多い結果となっています。また、訪日外国人観光客が困っている際に声をかけたいと思っている人も多いことがわかりましたが、自ら声をかけることに迷う場面もあることが浮き彫りになりました。

未来へ向けた取り組み

この調査結果は、日本が観光立国として成長していくための重要な基盤となります。IIBCは「英語の苦手意識」を克服し、より多くの人が自信を持って訪日外国人観光客におもてなしができる仕組み作りを目指しています。{

さらなるおもてなしの意識を高めるために行われる「I'm Omotenable!プロジェクト」を通じて、ボランティアが訪日外国人観光客に対しておもてなしの意思を示す試みも行っています。このような取り組みを通じて、日本のおもてなし精神がより多くの人々に浸透していけばと願っています。

以上の調査結果から、日本人の約7割が英語に対する苦手意識を持っている一方で、約8割が訪日外国人観光客におもてなしをしたいという意向を持っていることが分かりました。おもてなしの精神が息づく日本において、今後も観光立国としての成長が期待されます。