共生科学センター設立
2020-06-02 12:45:03
麻布大学が「ヒトと動物の共生科学センター」を設立し新たな教育研究を推進
麻布大学の新たな挑戦:ヒトと動物の共生科学センターの設立
麻布大学は、昨今の環境問題や人と動物の関係性が問われる中、研究と教育の一体化を図るために新たに「ヒトと動物の共生科学センター」を設立しました。このセンターでは、ヒトと動物が共生するための科学的なアプローチを追求し、学問を社会へ還元することを目指しています。
教育と研究の融合
この共生科学センターの設立にあたっては、麻布大学が以前から重視してきた「動物共生科学」が大きな土台になっています。具体的には、文部科学省の私立大学研究ブランディング事業である『動物共生科学の創生による、ヒト健康社会の実現~地球共生系「One Health」~』が採択され、成果を挙げた流れを受けてのものです。センターでは、研究を通じた教育の充実と、得た知見を社会に広めるための広報活動が中心になります。
特に注目すべきなのは、獣医学と生命科学の両方を兼ね備えた本学の特性を活かし、ヒトと動物の共生をテーマにした多様な研究プロジェクトを実施している点です。これにより、獣医系・生命科学系の新たな教育体系が実現され、学生たちは現場での実践能力を身につける機会を得ることができます。
新たな研究領域の構築
共生科学センターでは、以下の三つの主要な研究領域を設定しています。
1. ヒトと動物の認知インタラクション解析 - これは、人と動物のコミュニケーションの質を科学的に解明することを目的としています。
2. ヒトと動物の微生物クロストーク - 微生物の相互作用がヒトと動物の健康にどのように影響を与えるかを探ります。
3. ヒトと動物の共進化遺伝子の同定 - 進化の過程で、どのようにしてヒトと動物が遺伝子の面で影響を与え合ってきたかを研究します。
これらのプロジェクトは、全学共通の「地球共生論」を通じて学ぶことができ、学生自身が持続可能な人と動物、さらには環境との関係性を考えるきっかけとなります。さらに新設される「地球共生系・サイエンスワーク」では、アクティブラーニングを通じて最先端の研究技術を修得することが期待されます。
社会貢献や地域への還元
麻布大学では教育機関としての役割を超え、地域社会への貢献にも力を入れています。得られた研究成果や知識を地域に還元することで、地域社会の福祉向上にも寄与する考えです。かつてからの活動を踏襲しつつ、独自のアプローチで展開することにより、新しい社会システムの確立を目指しています。
また、センターの発足を記念して出版された書籍『動物共生科学への招待~ヒトと動物と環境の未来をつくる~』は、地球共生系・サイエンスワークの重要な参考図書として位置付けられています。
まとめ
麻布大学の「ヒトと動物の共生科学センター」は、教育と研究の融合を目指し、さらには社会との関係性を重視したまさに多面的なアプローチをとっています。これからの研究がどのように進展し、社会にどのような影響を与えるのか、注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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学校法人麻布獣医学園 麻布大学
- 住所
- 神奈川県相模原市中央区淵野辺1-17-71
- 電話番号
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042-769-2648