今年の秋の彼岸にあたる9月19日、一般社団法人日本記念日協会より「家族と終活を話し合う日」として正式に認定された。この日は、終活について家族間でしっかりと話し合うことを促進することを目的としている。近年、人々の間では「終活」の重要性が広く理解されつつあるものの、実際には家族での具体的な話し合いは十分とは言えないのが現状だ。
ニチリョクは、終活は個人だけが考えるべきものではないとし、家族や大切な人とオープンに対話を持つことが大切だと考えている。そこで、9月19日を新たに設けたことをきっかけに、終活に対する意識をさらに深めていくことを目指している。これを受けて、同社は全国の65歳以上の人たち500名を対象に「全国統一終活テスト」を実施し、その結果を基に「終活白書 2024」を発表する予定だ。
終活テストの実施内容
全国統一終活テストは、主に2つのセクションから構成されている。第一に、実際にどれだけ終活を効果的に実践できているかを測定する「終活実践編」、第二に終了を迎える際の知識を問う「終活知識編」がある。これらの結果により、終活を進めている人たちが直面している問題や、必要な知識についての理解度を把握することができた。
終活実践編においては、500名のうち、理想とされる終活実践率が約50%以下であるという結果が示された。具体的には、家族とのコミュニケーションや葬儀・お墓の手配については進んでいるものの、法律や書面に関する準備は不足していることが明らかになった。特に、遺言書の作成に関しては、実施している人がわずか20%に留まっており、家族との相談も十分に行われていないことが分かった。
一方、終活知識編の結果によると、全体の正解率は59%と比較的高いものの、項目によっては理解が不十分な分野があり、特にエンディングノートの作成や経済・財産管理については、多くの人がまだ十分な知識を得ていないことが確認された。
終活を通じた家族の絆の大切さ
終活の重要性は、個人の準備だけでなく、家族とのコミュニケーションを通じてこそより深まるものだ。ニチリョクの代表取締役社長、三浦理砂氏は、終活は家族との対話を通じて新しい形に進化するものであり、自分自身や残される家族のために、心の準備を整えていく重要なプロセスであると語る。
同社はこの日に向けて、セミナーやワークショップを開催し、世間一般に対して終活の再認識を促す活動を予定している。この取り組みが広がることで、多くの人々が「家族と終活を話し合う日」を通じて心の準備を整え、より充実した生を送ることができるようになることを期待している。さらに「終活白書 2024」においても、これらの実態を明らかにしつつ、引き続き家族とのコミュニケーションの重要性を訴えかけていく予定である。
今後もニチリョクや同関連団体の活動に注目し、終活に対する理解を深める機会を持っていただきたい。