日立ハイテクサイエンス 富士小山事業所が受賞
株式会社日立ハイテクサイエンス(以下、日立ハイテクサイエンス)の富士小山事業所が、令和6年度の「緑化優良工場等表彰」において、関東経済産業局長賞を受賞しました。この表彰は、工場が緑化を推進し、環境改善に大きな貢献をした際に贈られるもので、経済産業省および一般財団法人日本緑化センターから選ばれます。
この事業所は、静岡県駿東郡に位置し、敷地内に設けた「日立ハイテクサイエンスの森」は、その顕著な取り組みが評価されています。この森は、樹林の面積が全体の50%を超える緑豊かな空間で、地域の環境保全に貢献しています。特に、2015年から進めている針葉樹林の広葉樹林化プロジェクトでは、在来種を活用していることが特徴です。従業員や地域の学生たちも参加し、さまざまな環境学習の場を提供しています。
環境保全の具体的な取り組み
「日立ハイテクサイエンスの森」では、従来の針葉樹林を伐採し、どんぐりから育てたクヌギやコナラを植樹しています。さらに、イロハモミジやエゴノキなども植えることで、多様な樹木からなる自然林の実現を目指しています。このような取り組みは地域の環境保全にも寄与し、周辺の山林や農地との調和も図っています。
また、廃材を用いて作成したインセクトホテルなども設置し、昆虫たちの生息地を提供しています。これらの施策は、地域での気候変動や生物多様性の維持を図る上で重要です。さらに、敷地内で発見された希少植物の存在も、生物多様性の観点から評価されています。
社会とのつながり
日立ハイテクサイエンスは、地域社会との関係を重視しており、工場内の緑地は学生たちの環境学習の場としても活用されています。こうした教育的な取り組みは、次世代の環境への意識を高めることにもつながっています。環境評価でも過去に「JHEP更新認証」で最高ランクのAAAを取得し、2024年2月には環境省から「自然共生サイト」として認定されました。
今後の展望
今後は、「日立ハイテクサイエンスの森」でのさらなる生物多様性の保全活動を進め、地域とのコミュニケーションを深めながら、環境改善や緑地の維持拡大に努める意向です。日立ハイテクグループは、これまでも持続可能な地球環境の実現を目指してきた背景がありますが、今後も継続してこの取り組みを推進し、社会全体における環境価値の創出に貢献していく考えです。日立ハイテクサイエンスはただの製造業ではなく、地域の自然に根ざし、持続可能で豊かな未来を創るための先駆者となることを目指しています。