本格焼酎の飲用トレンドと世代別の嗜好
霧島酒造株式会社が実施した「本格焼酎の飲用トレンドに関する調査」が明らかにしたのは、近年の焼酎に対する意識の変化です。本調査では、全国の20代から70代の週1日以上飲酒する男女を対象に、664名からのデータを収集しました。その結果、全世代が「すっきりと飲みやすい」味わいを最も重視し、20代では「フルーティー」で華やかな香りに対する期待が高まっていることが分かりました。
調査の背景
本調査は、11月1日の「本格焼酎の日」を前に実施され、現代のライフスタイルや価値観との相関を明らかにすることが目的でした。健康志向と自己表現を重視する現在の価値観は、実は本格焼酎がもたらした多様なスタイルと共通していることが発見されました。これを通じて、焼酎に対する新たな魅力を未経験者にも伝えられることを期待しています。
調査結果の概要
1.
味わいの嗜好の変化:全世代が「すっきりと飲みやすい」ことを重視。特に30代はこの傾向が強く、20代は「フルーティーな味わい」に着目しています。
2.
世代ごとの飲み方の違い:20代では「炭酸割り」や「水割り」が人気ですが、30代から60代にかけては「水割り」が主流で、70代は「お湯割り」を好む傾向が見られました。これにより、飲み方を選ぶ際に「自分の好みを調整したい」との「パーソナライズ化」志向が浮き彫りになりました。
3.
飲み方の使い分け:20代から40代では「食事」に合わせた飲み方が好まれ、50代以上では「季節」に応じた飲み方が浸透しています。これにより、焼酎の多様な飲み方がライフスタイルに調和していることが確認されました。
4.
健康志向:本格焼酎の「糖質ゼロ」「プリン体ゼロ」という特長に、飲用層の88.9%が魅力を感じると回答しました。しかし、未経験層の認知度は22%と低く、その間には大きなギャップが存在しました。
5.
飲まない理由:飲酒頻度が低い層に対する調査では、最も多い回答が「味が好みではない」で32%でした。古いイメージが強く、焼酎の多様な魅力が伝わりきっていない現状が伺えます。
飲用トレンドの今後の展望
今回の調査結果から、本格焼酎は世代を超えて新しい人気を得る兆しがあります。特に若年層の支持を受けているのが、霧島酒造が2023年2月に発売した本格芋焼酎「KIRISHIMA No.8」です。累計販売本数が60万本を超え、泡のような華やかな香りと新鮮な果実感が特徴で、多様な食事に合うバランスの取れた味わいが評価されています。若年層への支持が増していることが顕著で、今後さらに焼酎のファンを拡大していく可能性があります。
まとめ
本格焼酎はその多様性と新しい飲用スタイルで、これからの市場においてますます重要な存在になっていくでしょう。健康志向やライフスタイルの変化に対応しつつ、新たな楽しみ方を提供することが、さらなる市場拡大につながるのではないでしょうか。