THKが進化させる製造業向けIoTサービス「OMNIedge」
THK株式会社は、製造業に特化したIoTサービス「OMNIedge」のラインナップを拡充しました。このサービスは、OEMやエンドユーザーのニーズに応えるために設計されており、製造現場の効率を飛躍的に向上させることを目指しています。もともとは2019年からの実証試験を経て、2020年に正式に販売が開始され、国際的にも注目される存在となっています。
「OMNIedge」の新機能の背景
これまで「OMNIedge」は、LMガイドに対応するサービスを主な機能としていました。しかし、利用者からの要望に応じて、ついにボールねじの監視機能が追加されました。ボールねじは、LMガイドと共に使われることが多く、その状態をモニタリングする必要性が高いということから、今回の機能追加が決まりました。今後は、回転部品やアクチュエータなどにも適用範囲を広げ、機械要素全体の健康管理を進める計画です。
具体的な機能
新機能では、ボールねじにセンサーを装着し、そのデータを収集・数値化することで、異音や異常振動を検知する「THK SENSING SYSTEM」が導入されました。これにより、製造現場での異常を早期に察知し、メンテナンスの効率化を図ることができるようになります。
この技術は、保全作業の計画性を向上させ、作業員の経験やスキルに依存しない作業スタイルを実現します。結果として、業務の効率化だけでなく、予備在庫コストの削減にも寄与します。
製造業の抱える課題と解決策
日本の製造業は、長年の熟練工依存からの脱却が求められています。しかし、熟練工の高齢化や人手不足が深刻化しているため、技能の継承が難しくなっています。このような課題に対し、THKは「OMNIedge」を通じた新しい保全作業の提案を行っています。リーズナブルな価格でIoTを導入できるこのサービスは、多くの製造業者にとって魅力的な選択肢となります。
今後の展望
THKは今後も「OMNIedge」を進化させ、製造業の生産性向上に貢献していく考えです。今後、より多くの機械要素部品に対応し、製造現場におけるIoT技術の普及を促進することで、企業の競争力強化に寄与することを目指しています。
「OMNIedge」の詳細については、
THKの公式WEBサイトをご覧ください。