日本最古の灯台が再発見される西宮の新たなプロジェクト始動

日本最古の現役灯台が導く新たな文化の波

日本で最古の現役灯台として名高い「大関酒造今津灯台」が、新たな未来に向けたプロジェクトをスタートしました。この取り組みは、創業1711年の日本酒メーカー大関株式会社と、西宮市、地域マーケティング会社の株式会社シードが協力して設立した「今津灯台歴史文化再発見コンソーシアム」によるものです。

プロジェクトの目的

本コンソーシアムの目標は、日本最古の灯台を地域の文化財として再定義し、地元の酒文化や歴史の魅力を国内外に発信することです。特に、灯台を核に地域の海や文化の記憶を掘り起こし、人々に新たな海洋体験を提供することを目指しています。これは、日本財団の「海と日本プロジェクト」にも寄り添った取り組みで、地域の発展に向けた大きな一歩となります。

今津灯台の歴史

今津灯台は1810年に建設され、以来220年以上の間、航海の安全を祈る灯台として地域の人々に親しまれてきました。当初、灯台の建設は地元の酒造業を発展させることを目的としており、江戸への酒の輸送に重要な役割を果たしていました。この灯台は、ただの文化財ではなく、地域の誇りと希望の象徴です。

2025年度の計画

2025年度には、調査・検証フェーズとして、以下のような事業が行われる予定です。まずは、今津灯台に関連する地域資源の洗い出しや、地元の伝統行事、文化財の整理が行われます。特に、福應神社の「船だんじり」など、地域の酒文化や港の歴史を掘り下げ、その成果をツアーやコンテンツに活かします。

さらに、今津灯台を訪れるバスツアーの造成も予定されています。このツアーでは、西宮神社や大関株式会社、関寿庵などを巡りながら地域の歴史や文化を体験することができます。特に、参加者は「なぜ灯台がこの場所に建てられたのか」といった問いを通じて、地域の魅力を肌で感じていただける内容となっています。