パナソニックコネクトと明治大学が女性管理職比率向上の研究を発表

パナソニックコネクトと明治大学の共同研究

最近、パナソニックコネクト株式会社は明治大学との連携により、「女性管理職比率の向上を目的とした効果的な社内コミュニケーション」に関する重要な研究成果を発表しました。この研究は、社内コミュニケーションがどのようにして女性管理職を増加させる施策に寄与するかを探求したものです。

課題の認識

日本全体において、女性管理職比率の向上は長年にわたる課題とされています。特にパナソニックコネクトを含む多くの企業では、この比率の向上が経営戦略の一環として求められています。しかし、数値目標を掲げるだけでは、従業員の気持ちを動かすことは難しく、実際の成果に結びつかないことが多いのが現実です。

今回の研究では、こうした状況を変えるためには、ただ数値目標を提示するだけでなく、従業員がその重要性を実感できるようなコミュニケーションが必要であることが指摘されています。特に、CEOからのメッセージを併せて伝達することが重要だとされています。

研究の内容と結果

本研究では、CEOのメッセージが女性管理職比率の数値目標に与える影響を調査するために、ランダム化比較試験が実施されました。具体的には、数値目標を単独で伝えるグループと、CEOのメッセージを追加したグループに分けられ、それぞれの従業員の態度や意識の変化が測定されました。

その結果、単なる目標提示では従業員のモチベーションを十分に高めることは難しいものの、CEOの言葉を添えることで、目標の重要性がより深く理解され、意識の向上が見られることが明らかになりました。この結果は、企業が目指すべきコミュニケーションの在り方に新たな示唆を与えるものと言えるでしょう。

企業への提言

研究を通じて得られた知見から、企業の経営者は数値目標を伝える際には「ナラティブストラテジー」を採用することが推奨されています。具体的には、数字の背後にある意義や目的を明確にし、従業員の共感を得やすくするための工夫が求められるのです。
このことは、従業員が企業のビジョンに共感し、積極的に意思決定に参加する意欲を高めるために不可欠です。