dodaが発表したAI活用実態調査
パーソルキャリアの転職サービス「doda」は、AI導入企業の人事・採用担当者を対象にした調査結果を発表しました。この調査は、2026年2月に実施され、従業員数が501人以上の企業から515人が回答しています。このレポートの第2弾では、「AI導入・活用と育成・評価の実態編」というテーマのもと、AIの社内活用状況やその評価方法について焦点が当てられています。
調査の背景と目的
この調査は、AI技術の導入と活用が進む中で、企業がどのように人材を育成し、評価しているのかを明らかにする目的で実施されました。特に、AIツールの活用が業務効率や成果にどう結びついているかという問いに対して、企業がどのようにアプローチをしているのかを探ることが重要です。
調査結果の概要
1. 研修と機会提供
調査によると、AIを導入する企業の82.9%が、社員に対してAI活用に必要な研修や学びの機会を提供していると回答しています。このうち、全社を対象とした実施が60.4%に上り、部門単位での実施や希望者向けのものも含まれています。特に、企業内でのAI利用促進に関しては、専門部署がその役割を担うケースが54.2%という結果が出ており、AIの活用が制度化されつつあることが伺えます。
2. スキルの定義と評価
調査で得られたもう一つの大きな成果は、AI活用スキルの水準を明確に定義する企業が約7割に達し、その中で約6割が評価にこのスキルを含めているという点です。具体的には、成績や達成目標に基づいてボーナス、昇給、昇格といったインセンティブを設ける企業が多いことが報告されています。これにより、社員のAIスキル向上が評価され、業務パフォーマンスとAI活用度に強い関係があると感じられていることが明らかとなりました。
3. 成果と課題
全体の約8割の企業が、AIの活用度合いと業務パフォーマンスには関係があると考えており、特に評価制度や研修の質が関係性を強めていると指摘されています。しかし、一方で約70%以上の企業がAI活用に関して二極化の傾向を示していることがわかりました。その原因として、個人のスキルや年齢、学習意欲の差が指摘され、制度的な取り組みだけでは解決が難しいことも浮き彫りになっています。
企業におけるAI活用の重要性
今回の調査結果から、AIを効果的に活用するためには、適切な研修や評価の仕組みを整えることが不可欠であることがわかります。また、個々の社員のAI活用レベルの差を理解し、その上でどのようにサポートしていくかが今後の企業の人材戦略における重要なテーマとなるでしょう。AIを通じて仕事の質やスピードの向上を図ろうとする企業においては、成功事例から学びを得て情報を共有する姿勢が求められています。個々のスキル差を埋めるために、より効果的な育成と評価の仕組みを全社的に推進していく必要があります。
今後の転職市場における指針
転職を考えている個人にとっても、AI活用の能力が重視されるようになっており、単にツールを使用できるだけでなく、実際にどのような成果と価値を生み出すことができたかを具体的に伝える力が求められています。今後、AI活用経験のある人材に対する期待は高まっていくことが予想され、その重要性が増すでしょう。
このように、dodaが発表した調査は、企業におけるAI活用の実態と人材戦略の進化を深く知る貴重な資料となることが期待されています。