DataRobot、エージェント型ワークフローを支える新フレームワーク「syftr」を発表
DataRobotが発表した新たなフレームワーク「syftr」
AIエージェントプラットフォームを展開しているDataRobot社が、独自のオープンソースフレームワーク「syftr」を発表しました。このフレームワークは商業利用を念頭に、高性能なエージェント型ワークフローを実現するために設計されています。
syftrは、AI専門家がAIエージェントのユースケースを最適化するために必要なコンポーネント、パラメータ、ツールを見つけ出し、実装することを可能にします。具体的には、精度、処理速度、そしてコストの最適化された構成を導き出すことができるのです。
企業はAIエージェントを活用しようと試みていますが、その過程で最新のテクノロジーを迅速に評価し、モデルの品質やコストに基づいてユースケースに対するエージェントワークフローの性能を確認することが求められています。そこでsyftrは、多目的なアプローチを採用し、迅速なシミュレーションとデータに基づいた最適なAIワークフローの特定を行います。
画期的なコスト削減と精度向上
業界標準のRAGベンチマークでは、syftrによってコストを最大13倍削減しながらも、精度をほぼ維持できるワークフローが発見されました。これにより、企業は少ない投資で高いパフォーマンスを実現できる可能性が広がります。
DataRobotのChief Product OfficerであるVenky Veeraraghavan氏は、AIエコシステムが日々進化していく中で、開発者が様々なエージェントアーキテクチャを試行錯誤している様子を指摘し、「syftrがその混沌を解消し、実際に結果を生み出す手助けを行う」と述べています。
また、このフレームワークを利用することで、実務者は自社のデータを活用し、AI技術の可能性を最大限に引き出すユースケースを構築できるようになります。syftrがあれば、過去の手探りから解放され、自信を持ってエージェント・パイプラインを迅速に実装できるとのことです。
シンプルさと高度な評価機能
syftrは、エージェント型ワークフローの評価を一新し、最適なパターン、コンポーネント、パラメータを見つけ出します。これには多目的探索が活用され、さまざまな戦略を迅速に生成し、精度とコスト、レイテンシーを最適化します。
また、ベイズ最適化を用いた早期停止メカニズムにより、無駄な計算を削減し、計算コストを最大80%削減することも可能です。これにより、最新の技術やツールの評価もスムーズに行えるようになります。
オープンソースコミュニティとの協力
株式会社DataRobotは、最先端の技術を提供するために、オープンソースコミュニティとの協力も強化しています。任意のモジュールやLLMを評価できるという柔軟性があり、様々な技術から得た知見を取り入れています。こうした機能を通じて、AIワークフローはより簡単に実装され、現場での利活用が進むことが期待されています。
さらに、技術レポート「syftr: Bayesian Search for Pareto-Optimal Generative AI」が発表されており、2025年にはエンタープライズ版がリリース予定です。これにより、より多くの企業がAIエージェントの導入を進めることができるでしょう。
DataRobotの将来
DataRobotは、全従業員向けのAIエージェントを提供し、ビジネスチームがインテリジェントで安全なAIエージェントやアプリケーションを開発できるようにしています。これにより、さまざまな業界においてリスクを最小限に抑えつつ、インパクトを最大化することが期待されています。今後の展開から目が離せません。
会社情報
- 会社名
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DataRobot, Inc.
- 住所
- 225 Franklin Street, 13th Floor, Boston, MA 02110
- 電話番号
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