Unseedとニューテックが国産LLMソリューションNeuseed開発を開始

Unseedとニューテックの協業による次世代AIインフラの実現

株式会社Unseedと株式会社ニューテックが共同で、国産の軽量言語モデル（LLM）を基盤とした推論特化型ソリューション「Neuseed」の開発に乗り出しました。両社の協力により、オンプレミス環境での運用が可能な国産LLMソリューションの実現が見込まれています。具体的には、Unseedの軽量LLMとニューテックが取り扱うNeuchips社のLLM専用推論アクセラレータ「Viper-N3000」を組み合わせ、効率的かつ低コストでの推論を実現します。

Neuseedの概要と技術的特徴

Neuseedは、オープンソースのLlama系モデルや独自に開発したモデルを基盤にし、特定の分野に特化したファインチューニングとRAG（検索拡張生成）機能の統合を可能にします。これにより、特に医療、監視、アカデミックな分野で着目されており、今後の国内市場での展開が期待されています。Unseedはこの取り組みを通じて、技術開発だけでなく、日本の現場が必要とするAIの在り方を追求しています。

協業の背景

近年、ChatGPTやClaudeといった米国発の巨大LLMが話題をさらっていますが、多くのモデルがブラックボックス化しており、企業や研究機関が容易に利用するには課題が残ります。Unseedは、そうした課題を克服するため、オープンな構造を持ち、自立的に運用できる国産LLMの開発を進めています。今回のニューテックとの協業により、現場の声を反映させた実装力が加わることで、より実運用に即した価値が提供できると確信しています。

空白市場への挑戦

多くのLLMがクラウド上での推論を前提に設計されているため、オンプレミス環境では高コストかつ高レイテンシといった課題が存在します。Unseedは、「国産軽量LLM」の研究開発を行い、Neuchips社製のASIC「Viper-N3000」の活用で、50Wの低消費電力を実現した意欲的なプラットフォームを提供します。

新しいサービスの展開

Unseedは、多様な業種での実証フィールドを持つ大学や研究機関、官公庁との強力なネットワークがあり、医療や監視分野での実績も持つニューテックとの連携によって、研究データや専門文献を活用した「現場起点の軽量LLM」が実現可能です。これにより、国産の軽量LLMがアカデミック・医療・産業分野において広がることが期待されています。