岩波友紀写真展「Blue Persimmons」について
2025年の10月、東京・新宿のアイデムフォトギャラリー「シリウス」において、岩波友紀による写真展『Blue Persimmons』が開催されます。この展示は、福島第一原発事故後の福島での彼女の視点を反映したもので、事故から14年が経過した現在でも色褪せない問題提起をしています。
岩波は、2011年の原発事故直後に福島での撮影をスタートさせ、2014年には福島へ移住することになりました。この経験を通じて、彼女は不条理さを身近に感じるようになり、特に人々の心の中に潜む不安や葛藤を写し出すことに注力しています。展示される作品は、約50点のカラーフォトで構成されており、福島という土地と人々の関係性に光を当てています。
写真展のタイトル「Blue Persimmons」は、見えない放射能や、福島での見えない被害を可視化する試みとして、ランドスケープとポートレート作品を通じて分断された福島の現実を、独特な視点で捉えています。事実、福島では物理的、精神的な分断が進んでおり、特に地域の人々の間に生じた境界線は目には見えない深い溝を生んでいます。これらの作品は、普通の生活を送る人々の背後に潜む心の痛みや葛藤を伝え、観る者に強いメッセージを届けています。
写真展の詳細
開催期間: 2025年10月9日(木)~10月15日(水)
会場: アイデムフォトギャラリー「シリウス」
アーティストトーク: 10月11日(土)15:00~16:00(予約不要)
岩波友紀は長野県出身で、新聞社の写真部勤務を経てフリーの写真家として活動を開始しました。福島に居を構え、震災に関するテーマを中心に作品を制作してきました。彼女の作品は、単なる記録にとどまらず、観る者に生きる意味や土地の記憶、そして人間の感情の深淵を探る問いを投げかけます。
これまでの彼女の主な展示には、「Blue Persimmons」が含まれ、ニコンサロンやシンガポール国際写真祭などでの発表が評価されています。また、関連する出版物も多数あり、今後もその活動は注目されています。
展示に関しての詳細は、アイデムフォトギャラリーの公式サイトやシリウスブログで紹介されていますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。写真展は、福島の現状を映し出すとともに、分断されてしまった人間関係や土地との結びつきを再考させる貴重な機会となることでしょう。
日本や世界が抱える問題を考えるきっかけを持ち帰るために、多くの方に足を運んでほしいと思います。いつまでも見えない影を引きずる福島、その中で生きる人々の姿を感じることができる貴重な展示です。
【お問合わせ】
アイデムフォトギャラリーシリウス事務局
TEL: 03-3350-1211
アイデムフォトギャラリーシリウス公式サイト
この機会に、ぜひシリウスを訪れ、岩波友紀の視点を体感してみてはいかがでしょうか。