こども食堂を支える防災とリサイクル連携の新プロジェクト
これからの社会に必要不可欠なこども食堂。そんな温かい場所が防災の拠点としても活用される新しい取り組みが始まります。株式会社Ripples(東京)と株式会社ヨコタ東北(山形)、特定非営利活動法人全国こども食堂支援センター・むすびえ(東京)の三社が、こども食堂における防災活動と容器支援のための連携協定を締結しました。
このプロジェクトは、こども食堂が持続可能な形で地域社会に対して貢献し、子どもたちの安全を守ることを目指しています。特に重点を置いているのが、「水平リサイクル容器P&Pリ・リパック」の寄付です。これは、こども食堂に必要な再生可能な容器を提供し、容器不足という現状を解消します。その結果、子どもたちが防災の意識を持ちながら活動できる環境を整えることが期待されています。
プロジェクトの内容と目的
この連携協定により、むすびえを介して、全国各所のこども食堂にリ・リパックが届けられます。この容器は、軽量で持ち運びやすく、再利用可能であるため、非常に実用的です。子どもたちが環境に優しい選択をすることで、持続可能な社会を築く一助となるでしょう。さらに、この容器の提供は、防災意識の啓発にもつながります。
また、このプロジェクトは資金調達の仕組みも重要です。リ・リパックなどのリサイクル容器の販売収益を一部活用し、こども食堂への恒常的な支援を実現します。この取り組みは、スーパーや外食チェーンとの協力によって拡大され、より多くの地域に影響を与える活動として成長することが期待されます。
むすびえの理念
特定非営利活動法人全国こども食堂支援センター・むすびえは、「こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会を作る」というビジョンを持っています。具体的には、地域ネットワークの支援、企業との連携、調査・研究を通じて南北を問わず多様な地域でのこども食堂の普及・啓発を進めています。
2023年度には、全国のこども食堂に対して約5.2億円の助成や物資支援を行い、多くの団体を支援しました。こどもたちの未来を育むための活動は、このように広がりを見せているのです。
リ・リパックの技術
リ・リパックは、1998年に開発された「はがせるトレーP&Pリ・リパック」です。阪神淡路大震災をきっかけに、人々が必要最小限の水資源で料理を工夫していた姿を形にした独自の技術です。この容器は、使用後にフィルムを剥がすことで、容器本体が汚れず、そのままリサイクルが可能です。現在、大学のキャンパスやイベントでも利用され、多くの場面で環境への配慮が実践されています。
取り組みの影響
今後このプロジェクトが全国のスーパーや外食チェーンと連携することで、ますます多くのリサイクル容器が生まれ、さらにこども食堂の運営がサポートされることになります。持続可能な社会を実現するためには、このような協働の取り組みが欠かせません。
私たちはこの活動を支援し、子どもたちの未来に対する投資をより強化していく必要があります。地域に密着した活動が、全国的なムーブメントへと成長していく様子を、これから注目していきましょう。