国内の筋力トレーニング参加者は約1,629万人、コロナで減少傾向

国内における筋力トレーニングの現状

最近の調査によると、国内で定期的に筋力トレーニングを行っている人口は約1,629万人に達していることがわかりました。その背景にあるのは、長年にわたるフィットネスブームや、生活習慣の変化、そしてコロナ禍でのライフスタイルの見直しです。しかし、最新のデータでは参加率が過去数年で減少を見せていることが懸念材料となっています。

筋力トレーニング実施率の推移

笹川スポーツ財団が発表した「スポーツライフ・データ2024」によると、20歳以上の年間1回以上の筋力トレーニング実施率は15.9％で、2000年の約7.3％から大きな増加を見せたものの、近年は減少気味となっています。この減少は特に20代の若年層、特に女性に顕著に表れており、2020年には29.7％だった実施率が2024年には22.9％に低下しています。

一方で、70歳以上の層は逆に増加傾向にあり、筋力トレーニングの重要性が認識されつつあることが伺えます。2000年には1.4％だった70歳以上の実施率が、2024年には12.4％に達しています。

調査の背景

笹川スポーツ財団は、1992年から隔年で日本全国の18歳以上を対象にした調査を通じて、スポーツの実施状況や観戦率、ボランティア活動などを分析し、国民のスポーツライフを明らかにしてきました。今年のデータでは、特に運動の頻度や運動強度、観戦の傾向などが浮き彫りになっています。

研究担当者のコメントによると、筋力トレーニングは長年にわたり増加傾向にあり、特にフィットネス業界の発展や個別性を重視したトレーニングが普及した結果とされています。しかし、2020年から2022年にかけての実施率の減少は、コロナ禍に運動を始めた人々が定期的な参加に至らなかったことが影響していると考えられています。

未来に向けた提言

厚生労働省が推奨するように、成人や高齢者には週2～3回の筋力トレーニングが求められています。目的は運動機能の維持や疾病予防に寄与するもので、個人の特性に応じたトレーニングの重要性が強調されています。しかし実際には、自分に合ったトレーニング法がわからず、挫折する人も多いのが現状です。

今後は、筋力トレーニングをより身近に感じられる環境づくりや、手頃な価格のサービスが求められることは間違いありません。さらに、若年層をターゲットにしたプロモーションや、特に女性向けのメニューの充実が期待されます。私たちが健やかに人生を送るためには、筋力トレーニングをライフスタイルに取り入れることが重要です。