株式会社サンクトが貴金属触媒の回収・再生ビジネスを強化
東京都江東区に本社を構える株式会社サンクトは、貴金属触媒の販売だけでなく、回収およびリサイクル事業を本格的に開始すると発表しました。この新たなビジネスモデルは、医薬品向けなど多岐にわたる用途を見据え、貴金属触媒の効率的な再利用を目指すものです。
新しいビジネススキームの概要
同社が打ち出した新スキームでは、国内で入手した貴金属触媒をお客様から回収し、これらを精製して再生触媒として再販するプロセスが導入されます。回収された貴金属は、触媒として再利用される他、リサイクル素材としても販売されることになります。この取組みは、貴金属資源の有効活用と環境保護への寄与を両立させるものと言えるでしょう。
持続可能な処理体制の構築
貴金属の回収処理には、静岡県浜松市および栃木県佐野市にある同社の焼成設備が活用されます。化学処理が必要な場合は、信頼できる協力会社に委託して実施する体制を整えており、高度な分析と処理が求められる貴金属のリサイクルに対しても、品質管理を徹底する方針です。
中国メーカーとの提携
さらに、2024年10月を見込んで、中国のシノコンパウンド社との優先的代理店契約を締結します。シノコンパウンド社は、年間500トン以上の生産能力を誇る中国最大手の貴金属触媒メーカーで、ISO9001認証を取得した信頼性の高い企業です。この提携により、同社の300種類以上の貴金属触媒の製造ノウハウを活かし、日本国内での貴金属触媒の供給体制を強化します。
市場ニーズと今後の展望
現在、中国からの貴金属の輸入には、高い流通コストが課題となっています。増値税や輸出入税が影響し、国内でのリサイクル品や再生触媒の需要が急増している状況です。サンクトは、この機会を捉え既存のレアメタル事業との相乗効果も狙い、積極的な提案活動を展開しています。まずはサンプルワークから開始し、市場のニーズに応じた柔軟な対応をすることで、リサイクル事業の拡大を目指しています。
会社概要
- - 社名:株式会社サンクト
- - 所在地:東京都江東区新大橋3-5-1 平野ビル2階
- - 設立:2003年1月8日
- - 資本金:1000万円
- - 代表:宍戸哲夫/今川信雄
- - 公式サイト
サンクトの取り組みは、貴金属触媒市場に新たな風を吹き込むものと期待されており、持続可能な社会の実現にも寄与することでしょう。