決済期限短縮の影響
2024-07-31 10:42:18

手形等の決済期限短縮が企業に与える影響を調査した結果

概要



2024年4月から、政府による新たな運用が予定されている手形等の決済期限短縮。この影響を企業はどのように捉えているのか、リスクモンスター株式会社が実施したアンケート調査の結果を紹介します。

背景



政府は、約束手形や電子記録債権に関する決済期限を従来の120日から60日に短縮する方針を打ち出しました。これにより中小企業の資金繰りが改善されることを期待していますが、実際にはどのような影響があるのでしょうか。今回は、リスモン会員を対象としたアンケート調査を実施し、手形等の利用状況や資金繰りへの影響について調査しました。

アンケート調査の結果



手形等の利用状況



調査を行ったところ、手形等を主に回収時に利用している企業が44.5%、支払時に利用している企業が19.4%、両方を同程度利用している企業が15.5%という結果が出ました。また、約20%の企業は手形等を利用していないことが分かりました。

業種別に見ると、製造業と小・卸売業では高い利用率(92.9%および87.5%)が見られる一方で、サービス業は59.3%となっており、業種ごとの差が顕著でした。

資金繰りへの影響



決済期限短縮が自社の資金繰りに与える影響について尋ねたところ、回収時メインの企業では、約48%が「プラスの影響がある」と回答しました。対して、支払時メインの企業では50%が「マイナスの影響がある」とする結果が出るなど、明確な業種間の影響差が見られました。

事業活動への影響



手形等の決済期限短縮により自社の事業活動に与える影響としては、回収時メインの企業で「借入金の圧縮」が進むとの意見が多数を占めましたが、一方で「事務負担や営業負担が増加する」というデメリットも多く指摘されました。

倒産件数への影響



倒産については、回答の59.4%が「変わらない」とする一方で、23.2%が「増加する」と回答しました。特に建設業においては倒産の発生に顕著な変化があると考えられています。

まとめ



今回の調査から、手形等の決済期限短縮が企業の資金繰りに与える影響は業種によって異なり、特に回収時に利用する企業にとってはプラス要因となることが分かりました。一方で事務的な負担や倒産リスクの増加が懸念され、今後の動向に注目が集まります。情報発信を通じて、企業が新しい運用にどう対応していくかが問われる時代が到来しました。

【調査概略】
・調査期間:2024年6月27日〜7月3日
・有効回答数:155サンプル

詳細はリスクモンスターの公式サイトやYouTubeチャンネルで確認できます。


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会社情報

会社名
リスクモンスター株式会社
住所
東京都中央区日本橋2-16-5RMGビル
電話番号
03-6214-0350

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