新たなオフィス空間を彩る「Triporous™」
スタイレム瀧定大阪株式会社が、ソニーグループの米の籾殻由来の多孔質カーボン素材「Triporous™」を使用したインテリアテキスタイルを開発しました。この革新的な素材が、コクヨ株式会社の5つのオフィス家具製品に採用され、2025年7月30日に発売されることが発表されました。
1. 背景と開発の目的
スタイレムはこれまで、余剰資源を有効活用する姿勢を持ちながら、トリポーラスをアパレル分野にも積極的に展開してきました。今回、新たにインテリア用途へとその可能性を広げ、ソニーグループやコクヨと共創し、オフィス空間にふさわしいテキスタイルを開発することになりました。この製品により、オフィス環境における快適性や機能性を一層高めることが期待されています。
2. トリポーラスの特徴
トリポーラスは、唯一無二の微細構造を持った素材であり、水や空気の浄化には優れた特性を発揮します。また、消臭と抗菌効果も備え、日常的に使うインテリア製品に最適です。こうした特性により、トリポーラスは持続可能な社会に貢献するための材料としても注目されています。余剰資源の利用を通じて、地球環境負荷の低減を促進することができます。
3. インテリアテキスタイルのデザイン
コクヨの5製品に採用された本テキスタイルは、トリポーラスを糸に練りこむ形で作られています。これにより、素材が持つ消臭・抗菌機能を損ないことなく、ジャカード組織で織り上げられることが可能になりました。また、トリポーラス本来の黒色に、さまざまな色相の糸を融合させることで、自然や植物の美しさ、さらにはその豊かさを表現したデザインが施されています。コクヨから選ばれたデザイン監修によって、インテリアに調和する高級感ある仕上がりを実現しています。
4. コクヨとスタイレムの取り組み
1905年に設立されたコクヨは、文具やオフィス向け家具を製造・販売する企業です。近年、「WORK & LIFE STYLE Company」として再定義し、顧客の多様なニーズに応える努力を続けています。スタイレム瀧定は1864年に創業し、テキスタイル分野で日本国内でのトップシェアを誇る企業であり、持続可能な社会に向けた取り組みを強化しています。両社のコラボレーションは新たなインテリアテキスタイルの開発という形で、サステナビリティを実現する第一歩となるでしょう。
5. おわりに
「Triporous™」を利用したインテリアテキスタイルは、新たなおしゃれなオフィス空間を造り出すだけでなく、環境負荷の低減や快適な作業環境の実現を目指しています。2025年7月の発売を楽しみにしつつ、今後の両社の取り組みに注目していきたいと思います。