新NISA利用状況調査: 資産運用の実態と不安要素とは
2025年8月18日から19日にかけて、アドバイザーナビ株式会社による新NISA(少額投資非課税制度)に関する調査が行われました。この調査では、50人を対象にインターネットアンケートが実施され、新NISAの利用状況や利用者の投資傾向について明らかにされました。
新NISAの利用状況
まず、調査結果によると、回答者の62.0%が新NISAを利用していると回答しました。これは6割を超える高い利用率であり、希望に満ちた資産形成の手段として多くの人に受け入れられていることを示しています。また、26.0%の人が「まだ利用していないが興味がある」と回答しており、新NISAに対する関心が高いことが浮き彫りとなりました。
一方で、「制度は知っているが、利用予定はない」との回答は12.0%であり、少数派であることがわかりました。
利用のきっかけ
新NISAを利用し始めた理由については、最も多くの回答が「非課税で運用できるため」となりました。この理由は66.0%を占めており、人々が税負担軽減を求める中で非常に重要な要素であることが明らかです。次いで、「周囲(家族や友人)に勧められた」が11.4%、さらに「老後資金準備のため」と「メディアの情報を見たため」が同じく目立っていました。
新NISAの活用法
さらに、アンケートでは新NISAの具体的な活用法についても質問されました。最も多い回答は「両方利用している」で41.9%を占めており、次いで「つみたて投資枠のみ」が38.7%、最後に「成長投資枠のみ」が19.4%でした。多くの人々が両方の枠を活用していることが示されており、投資スタイルが多様化しています。
月々の積立額に関する調査では「1万円未満」が38.7%と最も多く、次いで「1万~5万」が29.0%、「5万~10万」が19.4%と続きました。また、年間の投資額では「50万~100万円」が35.5%を占めており、8割の方が100万円未満に抑えていることがわかります。
投資商品と運用目的
新NISAを通じて主に投資されている商品のトップは「全世界株式インデックス」で、32.3%となりました。後に「国内株式」が29.0%、次に「米国株式インデックス」が25.8%と続きます。これらの結果から、海外の商品にも力を入れる傾向があることが見て取れます。
運用目的に関しては、「資産増加・配当目的」が45.2%で多くの人が期待を寄せています。一方、「老後資金」も41.9%と高い関心が見られました。現代においての資産形成への意識の高まりを反映した結果でしょう。
不安要素
しかし投資には不安も伴います。「元本割れ」のリスクや「景気や相場の変動」に対する不安が同率で35.5%となっており、将来の制度変更や情報過多からの判断困難も課題として浮かび上がりました。投資に対する恐れは特に新NISAを利用する上での障害ともなり得ます。
まとめ
このように、新NISAの利用状況は非常にポジティブである一方で、利用者にとって避けがたい不安要素も多いことが確認されました。今後の経済状況や制度の動向により、利用者の意識や行動も変化していくことでしょう。これからの資産運用への取り組みには、これらの情報を元に慎重な計画が求められます。