アークエッジの宇宙事業
2024-12-17 10:27:48

アークエッジ・スペースがJAXAの宇宙戦略基金事業に採択される

最近、株式会社アークエッジ・スペースが国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施する宇宙戦略基金の事業者として採択されました。この事業は『商業衛星コンステレーション構築加速化』をテーマにして、多目的に利用できる衛星コンステレーションを構築することを目的としています。

アークエッジ・スペースは、超小型衛星の企画、設計から量産化、さらには運用までを手がける宇宙スタートアップ企業で、彼らの求めるビジョンは『衛星を通じて、人々により安全で豊かな未来を』というものです。今回の事業採択は、彼らが目指す未来に向けた大きな一歩となります。

事業の詳細


新たに採択された事業では、多様な波長や周波数情報を収集するためのセンサーを搭載した衛星群が構築されます。この衛星群は、RF、AIS、IoTなど、さまざまな信号やデータの受信が可能で、船舶の動静や広範な海洋状況を把握する能力を高め、海上安全の向上や海洋のデジタル化(DX)に寄与することが期待されています。

特に、船舶の動静情報を集めるための手段としてAISが普及していますが、これは大型商船に限られた義務であるため、小型船や漁船については十分な情報が得られていません。この状況を打破するために、アークエッジ・スペースは、VLSS(VHF Data Exchange System)などの新技術を取り入れることにより、情報の取得の信頼性や通信範囲を広げる計画を進めています。

背景


近年、海洋の安全保障環境が厳しさを増していることから、日本及びその周辺海域における状況把握能力の強化が求められています。現行のAISでは、通信速度の遅さや情報交換の限界から、船舶の運用効率が低下してしまっています。このような課題を解決するために、新たなアプローチとして、DIN(Dual-Mode Information Networking)やVLSSのようなシステムの導入が検討されています。

将来の展望


アークエッジ・スペースは、海洋状況把握技術についてさらなる研究開発を進めており、2023年3月にはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)との共同プロジェクトもスタートさせました。これにより、船舶向けの通信衛星コンステレーションを構築し、海洋の情報データを集積する体制を整えることを目指しているのです。事業の総額は147億円に上り、今後の発展が期待されています。

アークエッジ・スペースの活動は、商業向けの衛星コンステレーションの構築を進めることで、業界におけるリーダーとなるべく邁進しています。今回の採択は、そのための重要な契機であり、未来の宇宙産業を大きく変える可能性を秘めています。今後も目が離せない企業として、さらなる進展を期待しましょう。


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会社情報

会社名
株式会社アークエッジ・スペース
住所
東京都江東区有明一丁目3番33号ドーム有明ヘッドクォーター3階
電話番号
03-5844-6474

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