JAXA認定ベンチャー「天地人」、グローバルサウスへの挑戦
株式会社天地人は、経済産業省が支援する令和6年度の補正グローバルサウス未来志向型共創事業に採択され、特にインドやインドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナムといった国々での水道事業において新たな展望を開く。これは、衛星データを活用した水道DXソリューションである「天地人コンパス 宇宙水道局(英名:KnoWaterleak)」の導入可能性を調査するためのものだ。
この事業の導入背景には、国内外で急務となっている持続可能な水道事業の実現がある。天地人は、課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクトの一環として、2022年に豊田市上下水道局と連携し、衛星データを活用した漏水調査の成功事例を構築している。この取り組みは、わずか2年で累計契約自治体数が40に達し、国土交通省の「上下水道DX技術カタログ」にも掲載されるなど、大きな評価を得ている。
近年、上下水道インフラの老朽化は国際的な問題となっており、特に水不足や水質悪化の懸念は深刻だ。これらの課題に対して本事業を通じて、天地人は各国の上下水道事業者や関連企業とのパートナーシップを構築していく。そのために、まずは現地の課題に合った技術導入計画を策定し、グローバルサウス地域での事業展開をスピードアップ。また、安全で持続可能な水資源の管理へとつなげることを目指す。
採択事業終了後の展望
この事業が終了した後は、6つの対象国で収集したデータを基にして、現地の上下水道事業体との実証実験(PoC)を進めていく。成功事例が生まれれば、日本国内の水道コンサル企業との連携を図りながら、さらなる受注拡大を狙う計画だ。さらに、アフリカや中南米といった他の地域への展開につなげ、日本企業による衛星技術を活用したビジネスの国際的な成功モデルを創出することが期待されている。
会社概要
株式会社天地人は東京都中央区に位置し、衛星データを活用した土地評価コンサルティングを行っている。代表取締役は櫻庭康人氏で、詳しい情報は公式ウェブサイトや各種SNSアカウントで発信されている。今後の展開が非常に楽しみな企業であり、国際的な水道事業においても大きな影響を与えることが期待される。
このように、株式会社天地人はその革新的な技術を駆使して、水道事業の未来を切り開こうとする企業として注目を集めている。持続可能な水資源管理に向けた挑戦は、今後ますます重要性を増していくことでしょう。