海藻の力を知る
2024-12-18 16:17:22

海藻養殖の新たな可能性を探る「GOOD SEA DAY」開催のオピニオン

海藻養殖の未来を見据えて



2024年12月18日、東京都中央区八重洲に位置する東京建物ブリリアラウンジで、「GOOD SEA DAY: 海藻が支えるネイチャーポジティブ」というイベントが開催されました。このイベントは一般社団法人グッドシーによって企画され、約100名の報道関係者や企業関係者が参加しました。特に注目されたのは、海藻養殖が海の生態系に与える影響を定量的に示した調査結果の公開です。

調査の背景とその意義


海藻は浅い海域に広がる藻場を形成し、数多くの水生生物にとって重要な生息環境です。これらの藻場は産卵場所や幼魚の保護も行っていますが、地球温暖化や近年の食害の影響を受けて急速に減少しています。実際、環境省の調査によると、過去27年間で約16万haの天然藻場が失われたとされています。これは東京ドーム約1200個分に相当する面積です。このような藻場の減少は「磯焼け」と呼ばれ、深刻な海の砂漠化を引き起こしています。

しかし、人工的に作られる「養殖藻場」の評価は現在までほとんど行われていません。そこで、今回の調査は、養殖藻場が長期的に生態系にどのような影響を与えるのかを定量的に明らかにすることを主題として行われました。

調査の実施内容


グッドシーは、公益財団法人日本財団の支援を受け、2023年から2024年にかけて、国内三ヶ所(北海道函館市、愛媛県今治市、熊本県天草市)で養殖試験および定点調査を実施しました。調査対象には、函館でのコンブ、今治でのヒジキ、天草でのトサカノリが含まれています。

実際の調査では、養殖場と何も行わないエリアでの生物量を比較する方法を採用し、約8ヶ月の間にデータを収集しました。その結果、養殖場には海藻と共に多くの生物が生息していることが明らかになり、全ての調査地点で生物量が増加していることが確認されました。特にヨコエビやワレカラの存在が顕著でした。

また、消費者を対象にしたアンケート調査も実施し、海藻が栄養価の高い食品であるにもかかわらず、消費宜しく料理のバリエーションが少ないという課題が浮き彫りになりました。約80%の回答者が海藻の健康面や環境面に良い影響を与えると感じていることがわかり、海藻の消費拡大に向けた希望が見えました。

イベントの目的と参加者の期待


「GOOD SEA DAY」では、海藻がもたらす環境や栄養面でのメリットを広く知らせることが目的です。今後さらに研究と啓蒙活動を進めることで、海藻養殖文化の深化や新たな食文化の創造を目指しています。

また、来年の1月22日には、海藻の持つポテンシャルを理解し、企業活動にどう活用できるかを考えるイベントも予定されています。公益団体や企業の関係者が一堂に会し、海藻を通じたサステイナブルな社会の実現に寄与する知見を得る機会として盛り上がりを見せています。

まとめ


海藻の養殖はただ生産を行うだけでなく、実際に生態系回復に貢献し、さらには未来の食文化や地域経済の振興にも寄与できる重要な取り組みです。これからの海藻の可能性を探ることは、我々にとっても重要なミッションといえるでしょう。今後の展開にも期待が寄せられます。


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会社情報

会社名
一般社団法人グッドシー
住所
東京都練馬区旭丘2丁目36番18号-301
電話番号

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