宝印刷と日立、統合情報開示サービスを共同開発開始

宝印刷と日立の協業が生む新サービス

宝印刷株式会社（以下、宝印刷）と株式会社日立製作所（以下、日立）は、新たなディスクロージャーサービス「WizLabo Synapse」の開発に関する協業契約を結びました。これは企業の財務情報と非財務情報を統合し、法定開示を支援する画期的なサービスです。2026年3月に提供が開始される予定で、企業の開示業務を効率化することを目指しています。

サービス内容と背景

このサービスは、企業内に分散している財務およびサステナビリティに関連した非財務情報を一元管理することに特化しています。特に近年、企業価値を判断する際にサステナビリティ情報の重要性が増しており、上場企業は開示の正確性や信頼性を求められる状況です。特に、2023年からは有価証券報告書へのサステナビリティ情報の開示義務化が始まり、2027年からはSSBJ基準への準拠が求められるとあって、企業の対応が急務となっています。

WizLabo Synapseの特長

1. 情報の一元管理

WizLabo Synapseは、財務情報と非財務情報の正確性を確保し統合管理を実現します。これにより、企業内のすべての部門から財務・非財務情報を集約し、一貫性のある開示が可能になります。また、常に最新の信頼性の高い情報を開示できるような体制を構築することができます。

2. 効率的な情報開示

このサービスは、データ収集から開示に至るまでの一連の工程を効率的に行うことができます。日立が持つESGマネジメントのノウハウを基に、非財務情報をSSBJ基準に沿った形で収集するテンプレートの導入が進められます。これにより、財務データと非財務データをワンストップで出力でき、これまでの煩雑な調整作業から解放されることが期待されています。

3. 既存システムとの連携

また、非財務情報の収集に利用している既存の社内システムとAPI接続をともなうことで、迅速なデータの埋め込みが可能になります。これにより、新たな導入時も既存の業務プロセスと調和する形で進められます。

今後の展開

宝印刷と日立は、この新サービスを通じて上場企業の情報開示を支援し、企業価値の向上に貢献することを目指しています。また、今後は欧州のサステナビリティ報告指令（CSRD）への対応など、グローバルな視点での機能強化にも取り組む意向です。さらに、企業の総合的な情報開示を支援することで、統合報告書やサステナビリティレポートの発行においても大きな貢献が期待されます。

結論

宝印刷と日立が共同で開発する「WizLabo Synapse」は、今後の企業情報開示における革新をもたらすサービスです。企業は財務情報と非財務情報を一元管理し、正確性と信頼性を確保した上で、資本市場との信頼構築を進めることができるでしょう。このサービスによって、企業の成長を支える新たな手法が示されることが期待されます。

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