福島の茶餅屋、伝統製法を守るためのクラウドファンディング成功

福島の伝統を守る茶餅屋の挑戦

福島県伊達郡川俣町にある本家茶餅屋が、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で実施したプロジェクトが目標金額を達成しました。このプロジェクトは、伝統的な製法での餅作りを維持しながら、「茶餅」という新しい食文化を創出することを目指しています。目標を達成したプロジェクトは、2025年1月31日まで継続して支援を募集中です。

プロジェクトの背景

本家茶餅屋の代表、佐藤公平氏は、日本茶インストラクターとしての経験を活かし、お茶に特化した新しい食品を提供することを考えました。特に、餅の味わいにお茶を活かした商品を作り出すため、約6年の研究が行われ、その結果として茶餅の製品化に成功しました。彼の目指すところは、伝統的な手法で作られた餅を次世代に引き継ぐことにあります。

茶餅の新しい食文化

日本には古くから茶と餅という二つの食文化が存在しましたが、その融合としての茶餅はほとんど見られませんでした。本家茶餅屋は、その可能性に着目し、これまでにない新しい食文化を形成しようとしています。市場で流通する茶餅という製品は非常に少なく、他の製造者は存在しないとこのプロジェクトでの調査結果も示しています。

伝統製法の意義

現在の餅作りは、効率的な電気餅つき機が主流になっていますが、本家茶餅屋では、昔ながらの「かまど蒸かし」や「手搗き」を維持し続けています。この手法では、餅本来の風味と香りを引き出すことができると考えられています。それにより、餅の製造は手間がかかり効率が悪いものの、その価値を維持することが大切だと佐藤氏は語ります。