特殊詐欺とフィッシング詐欺の現状と対策
トビラシステムズ株式会社(以下、「トビラシステムズ」)は、2024年10月に実施した独自調査に基づき、特殊詐欺とフィッシング詐欺に関するレポートを公開しました。このレポートには、詐欺電話およびSMSに関する最新の傾向と対策が詳細に示されています。
調査概要
本レポートは、2024年10月1日から31日までの期間における調査結果をまとめたもので、特に注目すべきは以下の点です。
- - 首都圏で増加する給湯器等の点検を名乗る電話に注意。アポ電や突然の訪問に対する警戒が必要。
- - 発信源が北米の「+1 844」などの国際電話からの詐欺請求が多くなる傾向。
- - 末尾「0110」の番号を用いた警察をかたる国際電話が42倍に増加。
- - 宅配業者をかたるSMSが、全体の約60%を占め再増加している。
詐欺電話の種類と特徴
調査によると、特に首都圏では給湯器の点検に関する詐欺電話が急増しています。これらの電話は、住民の家族構成や資産状況を探る「アポ電」として使われることが多いです。トビラシステムズが収集した具体的な事例では、「給湯器の無料点検をする」と称し、個人情報を尋ねる電話が多数寄せられています。
また、事業者を名乗る不審な電話についても注意が必要です。顧客からの申し込みがない場合は点検を行わないという事業者が多く、突然の電話や訪問に対して警戒するよう呼びかけられています。
国際電話の詐欺現象
トビラシステムズのデータによると、2024年10月には国際電話が66.9%を占め、特に北米の「+1 844」番号からの着信が目立っています。これらの番号を使った架空請求の手口が多く、消費者は一層の警戒が求められます。
また、末尾「0110」の電話番号を悪用したオレオレ詐欺が急増しており、このような国際電話の増加は注意信号です。各都道府県警察も、警鐘を鳴らしています。
フィッシング詐欺の傾向
2024年10月に確認されたフィッシング詐欺のSMSでは、宅配事業者をかたるものが65.8%と高い割合を占めています。特に、銀行やクレジットカード会社を名乗るものが多発しており、利用者は注意が必要です。
特に年末年始はお金の動きが増える時期であり、フィッシング詐欺も増加傾向にあるため、注意深く行動することが求められます。
消費者へのアドバイス
トビラシステムズは以下のアドバイスを提供しています:
1. 不明な送信元からのSMSは無視し、URLをクリックしない。
2. オンライン取引は公式なアプリやサイトから行う。
3. 不審な内容があれば、迷惑SMS対策サービスを利用する。
結論
トビラシステムズの調査結果は、特殊詐欺やフィッシング詐欺が厳然たる問題であることを示しています。特に、詐欺の手法が進化する中で、消費者自身が警戒を怠らないことが重要です。年末年始は特に詐欺が多発するため、更なる注意が求められます。トビラシステムズは、今後も引き続き安全な社会づくりを目指して、詐欺関連の情報提供や対策サービスを展開していくでしょう。