「対流消費」の意味とは
2025-09-11 14:28:21

消費意識の変化を示す新たな傾向「対流消費」とは?

新たな消費スタイル「対流消費」の時代へ



最近の調査によると、消費者の意識や価値観に大きな変化が見られています。博報堂生活総合研究所が2019年から2025年にかけて実施した「消費調査」では、消費者の購買意欲に新たなパターンが現れたことが大きな話題となりました。この新たなスタイルは「対流消費」と名付けられ、所有物を二次流通に出すことが新たな購買意欲を喚起することが明らかになっています。

消費意識の変化



調査では「ものを手放すと、新たなものが欲しくなる」との回答が2019年の42.2%から2025年には51.8%に増加。さらに、「中古品として売れると、その売上金で買い物したくなる」という意識も、2019年の40.1%から49.3%に上昇しています。これらのデータは、消費者が所有物を手放すことで新たな購買意欲が喚起される現象を示しています。

特に注目すべきは、ものを譲ったり売ったりすることで「人から感謝されたい」との意識も高まっていることです。これは、単に物を処分するのではなく、その先にいる他者との関係を意識する姿勢が反映されています。

SNSとの関係



現代の消費スタイルは、SNSとの相互作用により変化していることも特徴です。「他人のSNS投稿を見ると、買いたい気持ちが高まる」という回答は、2019年の26.0%から2025年には37.2%に達しています。また「実際に買わなくても、誰かの投稿した写真や動画を見るだけで欲しい気持ちが満たされる」という意識も同様に増加しています。これは、他者の消費行動が自身の欲求に影響を与えていることを示すものです。

若者たちの意識



調査では、特に若者(10-20代)の消費意識が全体よりも高い傾向が見られました。例えば、「ものを捨てることなく誰かにもらってもらえるとうれしい」という意識は、全体で42.8%に対し若者では66.5%にも上ります。このように、所有物を他者に使ってもらいたいという意識や、購入品を売ることまで考えたくなっているのが若者の特徴です。

さらに、若者たちは「ものの売り買いを通じて社会との接点を感じられるとうれしい」という意識も強く、売り買いが他者とのつながりを生み出している様子が伺えます。

結論



博報堂生活総合研究所の消費調査結果からは、「対流消費」と呼ばれる新たな消費スタイルが形成されつつあることが明らかになりました。所有物を手放すことが新たな購入意欲を生み、他者とのつながりが意識される様子は、今後の消費行動において重要なポイントとなるでしょう。これに伴い、私たちの消費スタイルはますます変化していくことでしょう。


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