カバヤ食品「しゃりinグミ」成功の背景
カバヤ食品の「しゃりinグミ」シリーズが、アプローチを大きく変えることで、売上を2倍以上に伸ばしました。この成果は、NEL株式会社が運営するSNSプラットフォーム「osina」によるもので、UGC(User Generated Content)の力が大いに発揮されました。特に、SNS上で450件以上の投稿があり、再生回数はなんと770万回を超えました。
施策の詳細
施策は2025年2月26日から4月11日の間に実施され、対象は「しゃりinグミ」シリーズ(ソーダ、マスカットソーダ、レモン)です。これは、消費者が自発的にその魅力を発信することで、商品の認知度を飛躍的に高める効果を狙ったものです。分析結果によると、施策前は販売個数が横ばいだった状況が、施策の開始と共に急上昇し、結果として売上が倍増しました。
新たな食シーンの発見
UGC投稿から見えてきたのは、消費者による新しい食シーンの提案です。「VLOG」や「ASMR」といったテーマの中でも、特に「仕事終わり」や「学校終わり」といったシーンでの楽しみ方が好評でした。これにより、消費者の間で自然に「〇〇終わり」のご褒美としての需要が生まれ、購買行動を後押ししました。従来のマーケティングでは発見できなかった、ターゲット層の共感を得る要素がここにあったのです。
OMOプロモーションとは
NEL社が展開した今回のプロモーションは、オンラインとオフラインを統合したOMO(Online Merges with Offline)戦略でした。特にZ世代をターゲットにしたクリエイターとのコラボレーションを通じて、消費者の生活に根差した事例を紹介することで、来店を促進しました。この多角的なアプローチが、POSデータに数字として表れたのです。
カバヤ食品の反応
カバヤ食品のメディアプランニング部、竹見憲一部長は、今回の施策に関して「osinaを通じてクリエイターの方々が新たな切り口で『しゃりinグミ』の魅力を表現してくれたことが、意外ながらも嬉しい発見だった」と述べています。これにより消費者が感じていた様々な情景に新たな価値を見出すことができ、商品の印象が大きく変わったといいます。
NEL株式会社の想い
NEL株式会社の代表取締役社長、西田陸氏は「『しゃりinグミ』の成功を通じて、osinaが消費者の購買行動に直接影響を与えることが確認できた」と語りました。特に消費者によって生まれた提案が、FGC(Fan Generated Contents)の真価を引き出すものであり、今後もブランドと消費者の絆を強化する情報発信を続けていくことに努めていく考えを示しました。
NEL株式会社のビジョン
NEL株式会社は、150兆円の小売市場に挑戦し続けており、産業の成長を追求しています。オンライン・オフラインを融合した顧客体験の向上を目指し、今後も引き続き革新的なソリューションを寄与していく意向です。具体的には、「osina」プラットフォームを通じて、ブランドと消費者が共鳴し合う新たなマーケティングの在り方を模索し続けます。
まとめ
カバヤ食品の「しゃりinグミ」は、NEL社の洗練されたマーケティング手法によって、ただのスナック商品から新しい食シーンを提案する商品へと変貌を遂げました。消費者から生まれるUGCの重要性は今後も高まるでしょう。ブランドと消費者の関係性が、さらなる価値を生み出す時代に突入しています。