ドイツに警鐘を鳴らす『移民 難民 ドイツからの警鐘』
本日、川口マーン惠美による新著『移民 難民 ドイツからの警鐘』が発売されました。この書籍は、ドイツに在住し40年の著者が、過去10年間で自身が目にしたゴッタニな現実を元に、移民と難民問題に迫っています。本書では、特に2020年以降の事態を集約し、ドイツとヨーロッパの深刻な側面に光を当てています。
概要と背景
2015年9月、当時のメルケル首相が国境を開放するという大胆な決定を下しました。中東やアフリカから多くの人々がドイツを目指し、EU諸国はその対応に追われました。しかし、当初の人道主義的な受け入れから、次第に実情が浮かび上がり、国内では治安の悪化や犯罪の増加が問題視されるようになりました。警察も手をこまねく「ノーゴーエリア」が出現し、犯罪組織の手が伸びてきたことに、多くの国民の不安が募ることになりました。
10年での変貌
この10年間で、かつての安定したドイツ社会は完全に様変わりしました。最近ではクリスマス・マーケットに迫害事件が発生し、多くの負傷者が出たことが報じられるなど、表向きの平和なイメージが崩れつつあります。2020年以降、外国人による暴力事件の増加が続き、市民だけでなく多くの移民も巻き込まれる事態となっています。さらに、就学年齢の子どもたちの中には、基本的な教育を受けられないまま放置されている子どもも多く、これは大きな社会問題と化しています。
日本における教訓
著者は、日本も少子化と労働力不足のために移民受け入れを進めていることに触れ、移民の共存二的な観点が必要であることを示唆しています。日本がドイツの現状を学び、未来の移民政策をどう具現化していくのか、その思考を促す内容となっています。また、『移民 難民 ドイツ・ヨーロッパの現実2011-2019』の続編として、ドイツの移民問題と共に、日本の未来への警鐘ともなっています。
セクションの内容
本書は全5章で構成されており、以下のテーマについて詳しく掘り下げています。
1.
犯罪と暴動 - ドイツ社会の変革と自治体の悲鳴、警察が狙われる大暴動、外国人マフィアの影響など。
2.
EU諸国の反応 - フランスやポーランドの政策失敗、イタリアの難民対策などを紹介。
3.
混乱の元凶 - メルケルの選択がもたらした混乱、その後のドイツ政治の変動など。
4.
難民たちの足取り - アフリカからの難民の移動、密航ビジネスの実情、危険を冒す難民のルートなど。
5.
日本が学ぶべきこと - ドイツの現状が日本に何を投げかけるのか。
川口マーン惠美について
著者の川口マーン惠美は、東京の日本大学芸術学部を卒業後、ドイツに渡り、シュトゥットガルト国立音楽大学で学んだ経歴をもつ作家です。彼女は、ヨーロッパの政治、文化、経済の現状を鋭く分析した著作を多数残しており、特に移民問題に関する書籍は注目を集めています。今作も、彼女の経験と見識が存分に生かされています。
本書『移民 難民 ドイツからの警鐘』は、理解を深め、今後の移民政策について考える一助となることでしょう。定価は1,650円で、全国書店やオンラインショップで購入可能です。