昭光通商が漁網・ロープの端材リサイクルプロジェクトを始動

漁網・ロープのリサイクルプロジェクト

昭光通商株式会社は、環境負荷の低減と資源循環を目指し、新たなリサイクルプロジェクトを始動しました。このプロジェクトでは、漁網やロープの製造過程で発生する端材を回収し、再樹脂化して新たな製品に生まれ変わらせることを目指しています。特に、漁業や工業の現場で使用されるこれらの資材は、製造時にさまざまな理由でロス品が発生しており、現在多くが産業廃棄物として処理されています。

1. プロジェクトの背景

天然素材としての漁網やロープは、製造過程において端材が多く生じます。具体的には、原糸の製造過程でのロス、編み工程中に出る余剰の樹脂糸、カット後の端材、さらに成型不良品など、さまざまな形で発生します。しかし、これらは再利用可能なものであり、産業廃棄物として処理されるのはもったいない状態です。

しかし、再資源化には「材質や色ごとの分別」や「再生後の品質確保」という課題があります。昭光通商は、このハードルを乗り越えるため、漁網やロープの製造メーカー、リサイクル事業者と連携し、効率的な回収と再樹脂化を進めます。

2. プロジェクトの概要

このリサイクルプロジェクトはサーキュラーエコノミーの一環であり、端材をリサイクルして新たな原糸に再生し、再利用することを目的としています。現段階では各種端材の回収と再樹脂化が進行中で、この工程を経た原糸から新しい漁網やロープを製造する計画が立てられています。さらに、将来的には再生材料を用いた容器やフィルムといった幅広い製品展開も視野に入れています。

3. 今後の展望

現在、再樹脂化された素材の品質テストが完了し、実用試験も進行中です。昭光通商は2026年中頃を目標に、漁網やロープメーカーに向けた製品の販売を開始する予定です。

- 2025年内: 再生樹脂を使用した製品化テストを継続
- 2026年中頃（予定）: 漁網・ロープ関連製品の販売開始

原糸は漁業用途のみならず、建設、土木、物流、農業、防災など多様な分野での活用が期待されており、このリサイクルプロジェクトから生まれるESG経営やSDGsを意識した製品は、今後の環境配慮型商品として高く評価されることが予想されています。

4. 昭光通商のコメント

このプロジェクトの責任者は、漁網やロープの端材が産業廃棄物となる現状を見て、これを生かしたビジネスができないかという思いからこのプロジェクトを立ち上げました。リサイクルに取り組む中で、様々な課題に直面しており、しかし技術や協力関係を手に入れることで、再資源化とビジネスの実現を目指しています。SDGsに貢献することも視野に入れた重要な取り組みであり、廃棄物を資源に変える技術の革新とそれを基にしたビジネスから、より豊かな社会に貢献したいと考えています。