美しき小倉山の未来を支える取り組み
景勝・小倉山を守る会が発足から10年を迎え、この度特別販売を開始したのは、古今嵯峨米を包むためのオリジナル風呂敷です。この風呂敷は、唐長が手がけたデザインで、山田繊維株式会社(むす美)が製作を担当しています。地域の美しい自然と、それを受け継ぐための努力が一つの形となった商品です。
小倉山の魅力と保全の重要性
京都嵯峨野は、平安時代から続く風景を持つ稀有な地域として知られています。この地域は京都市によって歴史的風土保存地区に指定されており、開発から守られています。しかし、1960年代以降、薪炭材の活用が減少し、小倉山の美しいアカマツ林は荒れてしまいました。それにより、豊かな多様性が失われ、変化のない単一な林層が生まれてしまったのです。
この状況を憂え、小倉山を本来の姿に戻すために、2013年に地元の寺社や有志と共に景勝・小倉山を守る会が結成されました。以来、アカマツの伐採や落葉広葉樹の植樹を通じて、地域の風景を再生させる活動を続けています。現在では、小倉山だけでなく、その周辺の竹林や水田にまで取り組みが広がり、地域の自然環境の回復が進んでいます。
古今嵯峨米の魅力
この活動の一環として、古今嵯峨米が生まれました。これは地域資源を活用し、持続可能な農業を実現するための米栽培プロジェクトです。この米は、絹のような艶と軽やかな食感が特徴で、冷めても美味しさを保つことで知られています。2023年には有機JAS認証を取得し、ますますの注目を集めています。地域を守りながら生まれるこの米は、景勝・小倉山を守る会の活動の成果が詰まっています。
唐長トトアキヒコ氏とのコラボレーション
唐長の唐紙師、トトアキヒコ氏によるオリジナルデザインの風呂敷は、地域の自然と文化の融合を象徴しています。風呂敷の青色は、彼が手がけた唯一無二の色合いで、1000年以上前から使われてきた伝統的なものです。この風呂敷には、未来の世代に美しい風景を伝えたいという願いが込められています。
また、文様には「雲孫令和」の名が冠されており、実りと豊穣を象徴する雨をもたらす雲を基にしています。これは、円満な世界を実現し、豊かさを引き継いでいくための意味が込められています。
まとめ
古今嵯峨米の販売とともに、景勝・小倉山を守る会の取り組みを知り、地域の美しさを守ることの重要性を感じることができる機会です。自然豊かな小倉山が、未来の子どもたちに受け継がれるために、ぜひ地域の活動に関心を持っていただきたいと思います。
事務局連絡先
景勝・小倉山を守る会事務局は、NPO法人ひとともりデザイン研究所です。問い合わせは以下まで。
この特別な風呂敷、そして月々の自然を感じる米を手に入れて、地域の活動を応援しましょう!