現代バイオが発表した新抗癌薬、膵臓癌治療の新境地を切り開く
膵臓癌治療の革命的進展
現代バイオが開発した新薬「ポリタキセル」が、膵臓癌に対する効果を示す動物実験結果を初めて公開しました。この結果は、韓国の「グローバル・バイオ・コンファレンス2019」で発表され、多くの注目を集めています。
実験結果の概要
ポリタキセルは「NOAEL抗癌セラピー」として知られ、NOAEL(最大無毒性容量)以下の用量で投与されても副作用がなく、癌細胞に対してほぼ完全に死滅させる効果が確認されました。具体的には、ポリタキセルを20mg/kg投与した実験動物の癌組織は、平均446.41mm³から42.96mm³に減少し、90.4%の減少率を記録しました。一方、従来の抗癌薬ドセタキセルを同じ用量で投与した場合の癌組織の減少率は55.5%にとどまりました。
副作用の少なさ
ポリタキセルは体内で毒性が発現しないことが確認され、体重変化の実験では平均105.2%と体重が維持されました。これに対し、ドセタキセルを投与された動物は平均80.9%に体重が減少しました。これは、薬物による副作用の有無が、治療の安全性に直結していることを示しています。
治療法の最適化
研究者の発表によると、ポリタキセルの投与において、20mg/kgを3回に分けて投与した場合の治療効果が、60mg/kgを一度に投与した場合よりも高いことが統計的に確認されました。これは、体内への薬物の残留期間が長く、濃度を一定に保つことができるため、効果的な治療が可能であることを示しています。
NOAEL抗癌セラピーの可能性
現代バイオは「NOAEL抗癌セラピー」が、患者にNOAEL以下の用量の薬物を苦痛なく投与できる次世代抗癌治療法であると説明しています。この新しいアプローチにより、多くの患者が抗癌治療を受けやすくなることが期待されています。
さらに、現代バイオは、現在20mg/kg未満の少量でも効果を示す薬物投与の研究を進めています。担当者は、15mg/kg以下の容量でも有意義な結果を得ていることを報告しています。このような多様な治療法が確立されれば、さまざまな癌に適用できる可能性があります。
今後の展望
現代バイオは、筆頭株主であるCNPharmと協力して、膵臓癌の難治性疾患に対するグローバル臨床試験の準備を進めています。過去のデータから、FDA(米国食品医療局)が提示する臨床試験の成功率は非常に高いとのことです。今後の臨床研究を経て、ポリタキセルが実用化されることが期待されています。
この新しい治療法が市場に登場すれば、従来の化学療法に代わる革新的な抗癌治療が韓国から生まれるかもしれません。現代バイオの取り組みは、世界の抗癌治療の歴史に新たなページを加えることに貢献するでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社CNPharm
- 住所
- 韓国ソウル特別市西大門区梨花女大ギル52梨花女子大学校総合科学館B棟455号
- 電話番号
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