マイナビ、AIを日常業務に取り入れる全社員対象研修を実施
株式会社マイナビは、全社員を対象にしたオンラインAI研修プログラム「マイナビ文系AI塾」を開始しました。これは約3ヶ月間にわたる取り組みで、全社員8,000名が参加を予定しています。このプログラムは、AIとITを日常的に使いこなす能力を育てることを目的としています。
この取り組みの背景には、急速に進展するデジタル化の波があり、組織内のすべてのビジネスパーソンがAIを業務の一部として利用することが求められています。経済産業省が発表した「デジタルスキル標準」にも、企業全体でAI理解を深める必要があると記されています。このような背景から、マイナビはデジタルポータブルスキル(DPS)を推進し、社員のスキルアップを図っています。
「マイナビ文系AI塾」の内容とは?
「マイナビ文系AI塾」は、マイナビのエグゼクティブAIアドバイザー、野口竜司氏を講師に迎え、生成AIなどの最新技術を学べるオンライン研修プログラムです。全5回の内容には、AIの基礎知識や実務への活用法、業務改善のための実践的ノウハウが含まれています。
具体的なカリキュラム内容
1.
第1回:生成AIの基礎とプロンプト制作
ここでは生成AIの基本的な知識と、AIに指示する「プロンプト」の書き方について学びます。
2.
第2回:効果的なプロンプト作成
高品質なアウトプットを得るための「ゴールデンプロンプト」の作成方法を具体的に紹介します。
3.
第3回:実務でのAI事例紹介
マイナビ内で実際にAIがどのように活用されているか、具体的な成功事例を共有します。
4.
第4回:業務の効率化とプロンプトエージェントの活用
自分の業務に合わせたAI活用法を学び、日常業務の省力化につなげます。
5.
第5回:カスタムAIアプリ企画ワークショップ
これまでの学びを生かして、部門やチームの課題解決に向けたAIアプリの企画に挑戦します。
プログラムの反響
約900名の社員が受講した「マイナビ文系AI塾」では、受講前後でAI能力レベルに顕著な変化が見られました。受講者のAI活用マインドや基本的理解能力が大幅に向上し、業務におけるAI導入が実現可能なレベルになりました。特に「AIキホン理解能力」は50ポイント以上の上昇があり、受講生はより身近にAIを感じるようになったとフィードバックしています。
今後の展望
マイナビでは今後もDPSプログラムを継続的に実施し、全社員がAIを日常業務で活用できる環境を整えていく予定です。目標として、2025年8月までに80%の社員がAI活用レベルに達成することを掲げています。また、次回の「マイナビ文系AI塾」も2026年以降に実施予定で、さらなるスキル向上を目指します。
組織の声
講師の野口氏は、塾生の熱気と意欲を感じ取ったとし、今後も社員のスキルを高め続けることを約束しました。また、人事部門の責任者は、AIスキル向上が個々の業務だけでなく、組織全体の生産性を引き上げると強調し、積極的な取り組みを継続していく考えを示しています。これにより、マイナビは全社としてデジタル時代に適応し続ける企業であり続けるでしょう。