2024年クリスマス予定なしが54% 増加の背景
今年のクリスマスに関する調査が、株式会社インテージから発表されました。この調査によると、54.1%という過去最高の人数が「クリスマスの予定がない」と回答。前年から3ポイント増加し、多くの人がクリスマスを特別視するのが難しくなっている現状が浮き彫りとなっています。また、今年の予算は平均16,418円で、昨年に比べ横ばいですが、依然として物価高の影響で実質的な支出は抑えられています。
昨年と比べて減少するイベント計画
調査結果によると、クリスマスを楽しむという意識が薄れてきているのが見受けられます。具体的には「予定がない」と回答した人が54.1%に達し、前年の51.1%から増加。この傾向は、従来のように華やかにクリスマスを楽しむ文化が薄れてきていることを示しています。また、予定のある層も「プレゼントを購入」「自宅でパーティー」といった活動が前年比で減少しています。
予定がない理由とは?
クリスマスに計画がない理由として最も多かったのは「興味がない・習慣がない」との回答。次いで「お金をかけたくない・節約したい」が続いており、社会全体で節約志向が強まっている傾向が把握できます。また、世帯に高校生以下の子どもがいる家庭では、「お金をかけたくない・節約したい」との意見が21.5%に達しており、より強い経済的負担の回避意識が見られます。
クリスマスケーキの需要
クリスマスに欠かせないクリスマスケーキですが、全体の40.6%が「ケーキを食べる」と回答しました。特に消費が集中した予算帯は「3,000~3,999円」で、全体の29.7%を占めています。これは、特別な日ではあるものの、派手に楽しむというよりも、少しの贅沢を求める消費者の心理が反映されているのかもしれません。
日付と消費行動の変化
ケーキや料理の消費が最も多かった日は12月24日で、全体の57.9%に達しています。平日にクリスマスが直面することで、消費行動が特定日に集中し、高額消費が避けられる傾向が見受けられます。このため、今後のクリスマス消費は短期間集中しながらも、中価格帯が中心という特徴が強くなることが予想されます。
生活者の選択と新たなクリスマスの姿
この調査結果は、ただのクリスマスのデータに留まらず、現在の消費傾向や価値観の変化を映し出しています。人々は従来の特別なイベントよりも、日常の安定を重視し、無理のない範囲で楽しむ方法を模索しているのかもしれません。クリスマスというイベントが、これまでのように華やかなものであることを求める層が少なくなりつつある中で、今後の定義や楽しみ方がどのように変化していくのか、非常に興味深い時期に差し掛かっています。