GREEN×EXPO 2027での新たな試み
2027年に横浜で開催される国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」は、持続可能な社会の実現に向けた重要なイベントです。この博覧会の一環として、株式会社ピエクレックスが中心となる「Team P-FACTS」が新しいユニフォームの社会実証プロジェクト(PoC)を始動しました。このプロジェクトの特徴は、1万人を超えるボランティアや運営スタッフ用のユニフォームが、植物由来の素材から作られていることです。この試みにより、衣服が循環型社会に貢献する様子を来場者に「見える体験」として提供します。
循環型ユニフォームの基本コンセプト
「P-FACTS」は、ユニフォームを循環インフラとして機能させることを目指しています。具体的なプロジェクトの目標には次のようなことが含まれます:
1.
規模の実証 - 1万人超のユニフォームの回収と流通モデルの実施。
2.
データの公開 - 回収率や再資源化率などの重要指標(KPI)を会期中に継続的に更新。
3.
快適性の測定 - 着心地や通気性などの機能性の測定も行うことで、使用者に対する満足度を追求します。
4.
標準化の構築 - 実証結果をもとに、他のイベントでの展開を視野に入れたモデルを開発します。
このユニフォームでは、植物由来の素材(コットンやCELLOなど)が使用され、「着る→回収→堆肥化→資源循環」という流れが組み込まれています。また、インパクトのあるデザインやジェンダーフリー設計にも配慮されています。
「P-FACTS」の取り組み
「P-FACTS」での循環インフラは、使用済みの繊維製品を効果的に回収し、堆肥化することで自然に還すことが可能です。これにより、誰でも「着るだけ」で循環に参加できる未来を目指しています。すでに複数の自治体、企業、教育機関と連携し、社会実装が進んでいます。対応製品には「P-FACTS認証マーク」が付与され、堆肥化された繊維が新たな植物を育む象徴となります。
GREEN×EXPOでのデータ収集
具体的な実施の場面として、会期は 2027年3月19日から9月26日までの6ヶ月間の運用があります。この期間中に実際に数値データを蓄積し、回収したユニフォームのデータやその後の資源化の流れを明示することが期待されています。ユニフォームの回収とその後の処理経過は、来場者に向けて詳細に示され、社会の持続可能性を理解してもらう手助けとなるでしょう。
Team P-FACTSの構成と役割
この取り組みは、株式会社ピエクレックスと株式会社V&A Japanの共同体によるものであり、各社の強みを活かして持続可能な素材の開発と運用を行います。特に、V&A Japanはテキスタイル業界において高機能な環境配慮型素材の提供を行っており、今回のプロジェクトでも重要な役割を果たします。
期待される効果と結論
「GREEN×EXPO 2027」は、単なる展示会ではなく、未来の循環型社会を体験できる貴重な機会です。このユニフォームプロジェクトは、来場者に対して衣服の使い方の新しい価値を提供し、参加を促すことを目指しています。持続可能な未来を築くための第一歩として、多くの人々がこのプロジェクトに参加し、循環の重要性を学べることを期待しています。