伍代夏子特別防犯支援官が講演し国際電話詐欺を防止
徳島県美馬市で8月に開催された「みんなでとめよう!国際電話詐欺~♯みんとめとくしま大作戦~」では、特殊詐欺の専門家である伍代夏子特別防犯支援官が参加者に対して注意喚起を実施しました。このイベントには300名を超える人々が集まり、主に高齢者が多く参加。参加者たちは、最近問題視されている国際電話やSNSを悪用した詐欺についての知識と対策を学びました。
伍代支援官はまず、詐欺の手口について詳しく説明しました。
「最近特に目立つのは、国際電話を利用した詐欺です。犯人が発信元を偽装し、実在する警察の電話番号や口座が犯罪に利用されたという内容を巧みにSNSで流布させる手口があります。警察がSNSを連絡手段として使うことは決してないので、有事の際には必ず警察に直接確認してください」と強調しました。
詐欺防止策としての国際電話利用休止
特に注目されたのが、犯罪防止策としての「国際電話の利用休止」の提案です。
「海外への電話をかけない方は、この場で国際電話の着信を無料で休止することをお勧めします。このサービスを利用することで、詐欺のリスクを大幅に減少させることができます。」
こうした呼びかけに応え、300件以上の国際電話利用休止の申し込みがその場で行われました。これは過去最多の申込件数で、地域の人々が真剣に詐欺防止に取り組んでいる証拠となりました。
参加者からの反響
セミナー中、参加者からは「自分の親にもこの情報をすぐに伝えたい」といった声が多く寄せられ、詐欺防止の意識の高まりを実感しました。また、伍代支援官は記憶に残る実際のエピソードも紹介しました。
「ある高齢者の方は、詐欺犯との会話を毎日楽しみにしていたとおっしゃっていました。実際には、うまく騙されてしまっていたわけです。仲良くなったふりをするので、決して会話を続けてはいけません。」と強く訴えました。
携帯電話の安全対策
さらに、携帯電話の安全対策についても触れ、「非通知設定や未登録番号の着信拒否、ブロックアプリの活用が効果的です」とアドバイスしました。これにより、参加者たちは自分自身や家族を守るための具体的な行動計画を持つことができました。
さらなる取り組みへの期待
美馬市でのセミナーは、地域の詐欺防止活動の重要な一環と位置付けられ、今後も続けていく意義があると考えられます。市民が一丸となって、犯罪から自分たちを守るための啓蒙活動に取り組んでいく必要があります。次回のイベントでも多くの参加者が集まり、さらなる対策の学びの機会を得ることが期待されます。