月面開発の新契約
2024-12-26 11:43:06

ispaceとイタリア政府、月面開発に向けた新契約を締結

新たな月面開発の幕開け



2023年、株式会社ispaceは、その欧州支社ispace EUROPE S.A.を通じて、イタリアの政府宇宙機関であるItalian Space Agency(ASI)との間に、月面ミッションにおける重要なペイロードサービス契約を締結しました。この契約は、月面開発における一歩を示すものであり、特にレーザー反射鏡「LaRA2 – Laser Reflector Array」の輸送を目的としています。この技術がもたらす可能性とは、何なのでしょうか。

LaRA2: 月面での位置測定の革新



LaRA2は、小型でありながら高い耐久性を持つレーザー反射鏡です。月の厳しい条件下でも、長期間機能し続けることができるように設計されています。一般的な反射鏡と異なり、入射するレーザービームがどの角度からでも正確に反射されるよう配列されたコーナーキューブプリズムによって構成されており、月面での科学的データの収集に役立つことが期待されています。LaRA2は、NASAのパーサヴィアランスローバーにも搭載されており、既にその実用性が証明されています。

この反射鏡は、2026年に予定されているミッション3の一部として、月の南極付近に着陸予定のAPEX 1.0ランダーに搭載されます。ぜひ注目しておきたいのは、ASIが月周回衛星を使用してこの反射鏡のレーザー測距観測を長期にわたり実施する点です。

科学者たちの期待



LaRA2により得られる測定値は、アポロ計画の際に月に配置された他の反射鏡のデータと統合される計画です。これによって、ASIの科学者たちは月のマッピングや位置特定の精度を高めるための新たなデータを収集することが可能となります。この革新がもたらすデータの蓄積は、今後の月面探査や開発への重要な指針となるでしょう。

提携の意義



ispace EUROPEのCEOであるJulien-Alexandre Lamamy氏は、「この提携は、民間企業としてのispace EUROPEが宇宙機関と協力し、月面科学の進展に寄与する素晴らしい例です」と語っています。彼は、LaRA2を既存の月面反射鏡と組み合わせることで、ナビゲーション技術が向上し、さまざまな科学分野における新たな研究の可能性が広がると強調しました。

ispaceの未来計画



今後のミッションについても注目が集まります。最速で2025年1月に日本法人が主導するミッション2が行われ、翌年には米国法人が中心となるミッション3、そして2027年には新たに開発中のシリーズ3ランダーを伴うミッション6が予定されています。

業界の高まりつつある需求に応えるため、前述のミッション3のペイロードサービス契約に加え、データサービスも提供される模様です。これにより、ispaceは宇宙の商業利用をさらに加速させ、月面でのビジネスチャンスを拡大していくでしょう。

ispaceは、宇宙に関する夢を現実にするため、これからも挑戦を続けていく姿勢を明確にしています。


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会社情報

会社名
株式会社ispace
住所
東京都中央区日本橋浜町3-42-3住友不動産浜町ビル3F
電話番号

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