阪神電気鉄道とアサヒ飲料が締結した新たなパートナーシップ
2025年のシーズンを見据え、阪神電気鉄道株式会社とアサヒ飲料株式会社が「ゼロカーボンベースボールパークパートナー契約」を結びました。この契約により、持続可能な野球環境の構築が推進されることになり、注目が集まっています。
ゼロカーボンベースボールパークとは
新たな本拠地となる「ゼロカーボンベースボールパーク」は、兵庫県尼崎市に位置し、2025年3月に開業予定です。ここでは、太陽光発電や蓄電池などの再エネルギー設備が導入され、さらに徹底した省エネルギー対策やゴミ発電からの余剰電力の活用を通じて、電力消費に伴うCO2排出を実質ゼロを目指しています。この先進的な取り組みが評価されて、環境省の「脱炭素先行地域」にも選出されました。
アサヒ飲料の取り組み
アサヒ飲料は、ゼロカーボンベースボールパーク内に設置される「CO2を食べる自販機」の導入を進めるほか、ペットボトルの回収・リサイクル率向上に向けた取り組みをサポートします。この自販機は、年間で稼働電力由来のCO2排出量の最大20%を吸収でき、スギの木20本分のCO2吸収量に相当することも可能だとされています。
ペットボトル回収とリサイクル
ゼロカーボンベースボールパーク内でのペットボトル回収とリサイクルにおいて、アサヒ飲料はお客様への協力を呼びかけています。回収したペットボトルを分別し、きれいな状態で保つことがリサイクル率向上の鍵とされ、将来的には「ボトルtoボトル」方式に基づいたリサイクル素材の活用を加速するための基盤づくりを進めています。
環境へのさらなる貢献
この取り組みは、単なる野球場の建設に留まらず、環境への強いメッセージを発信しています。アサヒ飲料は各自治体や企業と協力し、自販機から吸収したCO2を多様な工業原料として活用する計画も進めており、これにより環境負荷をさらに軽減する方向に進んでいます。特に、アスファルトやコンクリートの製造においてCO2を固定化することも目指しています。
ゼロカーボンベースボールパークの魅力
阪神タイガースファームの本拠地となるこの新しい公園には、「日鉄鋼板 SGL スタジアム」や練習場、虎風荘が設けられる他、市民が散歩したりランニングを楽しむための周遊コースも設置されます。これにより、野球を楽しむだけでなく、地域の方々にも愛される場所としての役割を果たしていきます。環境に配慮した施設が立地することによって、地域全体が脱炭素社会の実現に寄与することが期待されます。
2025年の開業を待ち望む声が多い中、阪神電気鉄道とアサヒ飲料の両社が手を取り合い、地域と環境の未来を築く新たな一歩を踏み出すこととなりました。エコという理念が苦行でなく楽しさを伴った形で実現される場として、ゼロカーボンベースボールパークが生まれていくのです。