富山の自然と共に育つ米菓
富山県南砺市に本社を構える老舗の米菓メーカー、日の出屋製菓産業株式会社は、創業から101年の歴史を持ち、地域の米と海の幸を利用した多種多様なお菓子を提供し続けています。このたび、同社は環境に配慮した新たな取り組みとして、木質バイオマス発電を導入し、地域の自然環境との共生を目指します。
木質バイオマス発電導入の背景
2025年9月1日より、日の出屋製菓産業は株式会社グリーンエネルギー北陸が提供する木質バイオマス発電から得られる環境価値を導入することを決定しました。この取り組みは、富山県内で未利用間伐材を活用した再生可能エネルギーの導入を目的としており、民間企業では県内初の試みです。これにより、地球温暖化や森林荒廃といった環境問題に対し、地域企業としての責任を果たすことを目指します。
環境負荷の低減と地域の森林保全
今回の努力は、グリーンエネルギー北陸の「森海つなぐでんきプロジェクト」の商用第1号案件として位置付けられています。このプロジェクトは「森」「まち」「企業」を結びつける地域内資源循環モデルの構築を目指しており、日の出屋製菓の配送センターでの年間電力使用量は約90,000kWhに達します。これは未利用間伐材に換算すると約140トン分に相当し、結果的に約40トンのCO₂排出削減が期待されています。
地元林業者への支援
木質バイオマス発電に使用される間伐材には「森林支援金」が上乗せされる仕組みが設けられており、このことが地元の林業者を経済的に安定させる要因となります。持続可能な森林整備が実現することで、森林のCO₂吸収機能の回復や水源涵養といった公益的な機能も保持されるようになるのです。
富山の恵みを次世代へ
日の出屋製菓産業は、富山米や富山湾の海産物など地域資源を活かした米菓づくりを行ってきました。今後も、富山の山と海を守り、次世代にその美しい自然環境を引き継ぐために、事業を通じた地域社会と環境保全への貢献を続ける方向性を持っています。その代表的な商品である「しろえび紀行」も、そんな理念の下で生まれたものです。
会社概要
日の出屋製菓産業株式会社は、大正13年(1924年)の創業以来、米菓製造に従事し、日本の歴史や文化に深く関わっています。その土地でとれた原料を使い、その土地で製造する「地産地証」の精神を掲げ、お客様に安全で安心なお菓子を提供し続けています。現在、同社は347名の従業員を抱え、さらなる成長を目指して日々邁進しています。
【会社情報】
- - 本社所在地: 富山県南砺市田中411
- - 創業: 1924年
- - 資本金: 8,000万円
- - 従業員数: 347名(2025年2月28日現在)
- - 代表者: 代表取締役社長 川合 洋平
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このように、日の出屋製菓産業は環境を配慮した米菓製造を進めることで、持続可能な社会の実現に向けた新たなステージを築いています。地域の豊かな資源を活かしながら、未来へ向けた取り組みを一層強化していくでしょう。