秋田県雄勝郡東成瀬村は、村の将来像として「心にうるおいのある協働の村づくり」を掲げ、その実現に向けて「人口減少に立ち向かう村づくり」を推進しています。結婚や子育てに関する支援を積極的に行い、地域全体で安心して子どもを育てられる環境づくりを進めています。
この取り組みの一環として、東成瀬村は7月16日より、母子手帳アプリ『母子モ』を導入し、『なるせすくすく子育てアプリ』として提供を開始しました。
『母子モ』は、母子手帳のデータをデジタルデータとして記録できるアプリで、すでに630以上の自治体で導入されています。東成瀬村では、このアプリを通じて、紙の母子健康手帳のデジタル化を進め、将来的な電子版母子健康手帳の原則化に向けた取り組みを先駆けて行うことになります。
『母子モ』は、予防接種のスケジュール管理や健診結果の記録、地域の情報配信など、子育てに必要な情報をスマートフォンやタブレット端末、PCで簡単に確認できる機能を備えています。データはクラウド上に保存されるため、災害などによる母子健康手帳紛失時でもデータが失われる心配がなく、安心です。また、転居時や機種変更時にも継続利用が可能です。
東成瀬村では、乳幼児健診に加えて育児相談を定期的に実施し、保護者が子どもの発達や発育について相談できる機会を設けています。さらに、保護者からの相談に対しては、多職種が連携して対応することで、より多角的な視点からの助言や指導を提供しています。
村では、不妊治療費助成や子育て支援金、在宅赤ちゃん応援手当など、妊娠前から子育て期まで幅広い支援を提供しています。今回、『母子モ』を導入することで、これらの支援情報を保護者にとってより便利に活用できるようになり、子育て世帯への情報提供を強化することが期待されています。
『なるせすくすく子育てアプリ』は、妊娠中の体調や体重の記録、胎児や子どもの成長記録、予防接種のスケジュール管理、健診情報の記録など、様々な機能を搭載しています。また、出産や育児に関する基礎知識やアドバイス、沐浴や離乳食の作り方などの動画も提供しています。さらに、育児日記として使用できる「できたよ記念日」機能では、子どもの成長を写真やメッセージと共に記録することができます。
このアプリを通じて、東成瀬村は、子育て世帯への情報提供を強化するとともに、保護者の負担軽減を目指しています。デジタル化による子育て支援の進化は、地域社会全体にとって大きなメリットをもたらすでしょう。