福岡伸一の新しいエッセイが登場
生物学者の福岡伸一氏が手がけた新作エッセイ『わたしのすきなもの』が、2019年2月15日に発売されます。この本は、福岡氏が数年間『婦人之友』に連載していたエッセイの中から厳選された内容に、新たに書き下ろしを加えた一冊です。著者の少年時代の思いや、昆虫や化石、さらには文房具への無限の興味が詰まっています。どのようにして著者が生物学という専門分野に至ったのか、また彼の人間性を育んだ多くの体験について、読者は深く触れることができるでしょう。
小さなものへの深い愛情
本書の第1章では、昆虫少年だった頃の福岡氏のエピソードが描かれています。孤独な少年時代、母から受けた愛情が彼の人生に与えた影響や、彼女との思い出が綴られており、読者は微細な生物たちとの心のつながりを感じることでしょう。また、福岡氏は自らを「ドリトル先生」のような存在だとし、彼の持つ昆虫に対する深い愛情がどのようにして育まれてきたのかが語られます。
影響を与えたヒーローたち
福岡氏は、少年時代に顕微鏡を与えられたことがきっかけで、オランダのデルフトで生まれた顕微鏡の父アントニ・レーウェンフックに強く影響を受けました。彼の物語には、同じ町で生まれた画家ヨハネス・フェルメールとのつながりもあり、二人の偉人たちを通じて想像力の翼を広げる福岡氏の筆致は読む者を魅了します。
生物学者と恐竜学者の対談
本書には、恐竜学の権威・真鍋真氏との特別対談も収録されています。対談では、恐竜の進化についてや、生命の歴史についての驚きの発見が明らかにされていきます。福岡氏が「源流をたどることが好き」であると語る中で、両者は地球50億年の歴史をひも解き、生物の神秘に迫る内容が展開されます。
本書の魅力
福岡氏は本書を通じて、「私を育ててくれたもの」とともに、自分自身の成長を促したものたちについて語ります。読者は自身の「すきなもの」について再考し、新たな発見を楽しむことができるでしょう。さらに、視覚的にも楽しめる本書は、多くの場面で色彩豊かな表紙デザインや美しいイラストレーションが目を引きます。
書籍情報
- - 書名:わたしの すきな もの
- - 著者:福岡伸一
- - 発売日:2019年2月15日
- - ページ数:128
- - サイズ:四六判
- - 価格:1,620円(税込)
- - ISBN:978-4-8292-0887-8
本書『わたしのすきなもの』は、福岡氏が見つめる小さな世界を通じて、私たち自身の「すきなもの」を考えさせてくれる一冊となっているので、ぜひ手に取ってみてください。心温まる読書体験が待っています。