ENEOSとXING Mobilityが提携
ENEOS株式会社とXING Mobility Inc.は、2023年12月13日に液浸冷却バッテリーシステムの共同事業開拓に向けた戦略的パートナーシップに関する覚書を締結しました。この提携により、両社は今後、国内外での液浸冷却バッテリーシステム市場の拡大において具体的な取り組みを進めることを目指します。
液浸冷却バッテリーの重要性
近年、電動車両の普及が進む中、バッテリーの高速充電に伴い、発熱が問題視されています。バッテリーが発熱しすぎると、安全性や寿命に悪影響を及ぼすため、効果的な熱マネジメント技術が求められています。そこで、液浸冷却バッテリーシステムが注目されているのです。このシステムは、バッテリーセルを絶縁性の冷却液で浸すことで、従来の空冷や間接水冷に比べて大幅に冷却効率を向上させ、安全性を確保し、環境にも配慮した方法です。
ENEOSのカーボンニュートラルへの挑戦
ENEOSは、「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」を両立させるための長期ビジョンを掲げています。2024年4月からはデータセンター向けのサーバー用液浸冷却液「ENEOS IXシリーズ」の販売を開始する予定で、この技術を元に液浸冷却バッテリーシステムに最適な冷却液を開発し、提案していく考えです。
XING Mobilityの実績
XING Mobilityは、車両用途を含む多様な分野で液浸冷却バッテリーシステムの実証を行い、その冷却効率の高さ、安全性、信頼性を実証しています。これらの知見を生かし、ENEOSとともに顧客に最適な液浸冷却バッテリーシステムを提供します。
未来に向けた革新的な取り組み
今回の覚書締結により、両社は革新的な取り組みを通じて持続可能な未来を実現することを目指します。特に、環境負荷を軽減しつつ、電動化の進展を支えるための技術開発を加速していく姿勢を示しています。
結論
液浸冷却バッテリーシステムは、今後の電動化の進行において不可欠な技術であり、ENEOSとXING Mobilityの提携は、その発展に大きく寄与することが期待されます。両社が手を組むことで、より安全で高効率なバッテリー技術が生まれる日を楽しみにしています。