横浜銀行の基幹系システム刷新、金融庁が支援終了 - モニタリング上のITガバナンスやリスク管理に関する論点を公表
横浜銀行の基幹系システム刷新、金融庁が支援終了 - モニタリング上のITガバナンスやリスク管理に関する論点を公表
金融庁は、2020年3月に設置した「基幹系システム・フロントランナー・サポートハブ」の支援案件として、横浜銀行の基幹系システム刷新に関する支援を終了したと発表した。
同サポートハブは、金融機関の基幹系システムに関する先進的な取り組みを支援するため、法令解釈等の機能に加え、ITガバナンスやITに関するリスク管理などの観点からモニタリングを実施してきた。
横浜銀行は、2021年5月から2023年6月までの期間、同サポートハブによる支援を受けながら、外部サービスや営業関係のシステムと勘定系システムを連携するための基盤「オンラインデータ連携基盤」を構築した。
この基盤は、柔軟性と低コストでの機能追加を可能にする「戦略領域」と位置付けられている一方、勘定系システムは「非戦略領域」と位置付けられ、オープン系システムへの転換によるコスト削減と、厳選された機能追加によるコスト抑制を目指した。
具体的には、勘定系システムと外部サービスを繋ぐオンラインデータ連携基盤を導入することで、レガシー化した勘定系システム本体に手を加えることなく、新しいサービスや技術への対応を実現した。また、銀行バックオフィスにおける業務プロセスの自動化も実現した。
さらに、勘定系システム「MEJAR」については、信頼性の高い現行業務アプリケーションをそのままオープン基盤に移植することで、オープン化にかかるリスクとコストの低減を実現した。
金融庁は、今回の支援を通じて整理されたモニタリング上のITガバナンスやリスク管理に関する論点などをまとめた最終報告書を公表した。
横浜銀行の基幹系システム刷新における取り組み
横浜銀行は、今回の基幹系システム刷新において、以下の取り組みを行った。
オンラインデータ連携基盤の構築: 勘定系システムと外部サービスとの連携を強化し、柔軟なシステム運用を実現した。
勘定系システムのオープン化: オープン系システムへの転換により、コスト削減と機能追加の効率化を実現した。
業務プロセスの自動化: 銀行バックオフィスにおける業務の自動化を進め、効率性と生産性を向上させた。
金融庁の支援内容
金融庁は、横浜銀行の基幹系システム刷新に対し、以下の支援を行った。
法令解釈に関する支援: 基幹系システムの構築・運用における法令解釈に関する支援を提供した。
ITガバナンスに関する支援: ITガバナンスの構築・運用に関する支援を提供した。
ITに関するリスク管理に関する支援: ITに関するリスク管理の強化に関する支援を提供した。
今後の展望
金融庁は、今後も金融機関の基幹系システムに関する先進的な取り組みを支援していく方針。今後、金融機関は、デジタル化やオープン化などの最新技術を取り入れながら、より安全で効率的なシステム構築を進めていくことが期待される。