概要
働き方を変えるDXサービスを提供するSansan株式会社が、生成AIの業務活用率99%を達成しました。これは、全社員が非エンジニアであってもAIを活用しているという驚くべき結果です。特に、82%の社員が「ほぼ毎日」AIを使っているとのアンケート結果が出ており、まさにAIファーストの方針が実を結んでいます。
生成AIによる業務改善
Sansanは2025年の全社方針として「AIファースト」を掲げ、社内に特別なオンボーディングチームを設置しました。このチームは、全社員へのリテラシー向上や活用体制の整備を行い、生成AIが業務の中核となるように取り組んでいます。これは、全社員を対象にした施策であり、生成AI活用が日常業務に組み込まれることを目指しています。
効果的な導入
特に注目すべきは、社内の専用ガイドラインや情報セキュリティ研修の実施です。また、ChatGPT Enterpriseを556名に導入し、日常業務に活かしています。特に、生成AIは「情報収集・リサーチ」、「アイデア出し・ブレスト」、「資料・スライド作成」など、さまざまな業務プロセスに役立てられています。
社員からの反響
生成AIによって「仕事の質が向上した」と回答した社員は98%。その中でも67%が「明らかに向上した」と感じており、効果的な業務改善が確認されています。さらに、71%の社員が1日あたり30分以上の時間短縮を実感しており、具体的には資料作成や定型業務の効率化に寄与していることがわかります。
売上部門の成功事例
具体的な成功事例として、営業部門のContract Oneチームは、生成AIを活用することで商談準備時間を月17.8時間削減しています。顧客の要件を整理する際にGPTを利用し、提案を迅速に作成できるようになっています。
人事部門での活用
また、採用・人事部門ではGoogleスプレッドシートの自動処理やレポート作成を生成AIがサポートし、作業の効率が飛躍的に向上しています。これにより、日常業務の中でAIを駆使して業務設計の効率が高まり、有用な支援を受けることが可能です。
経営陣の見解
Sansanのコーポレートシステム部の部長、三浦俊介氏は「現在、業務の進め方が見直されている。全職種への生成AIの活用定着を目指し、支援体制の構築を進めている」と述べています。さらに、リテラシー向上や生産性向上に力を入れていく方針です。
会社概要
Sansan株式会社は「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションに掲げ、営業DXサービスや名刺アプリなどを手掛けています。設立は2007年で、東京都渋谷区に本社を構えています。コロナ禍も影響した働き方の変革は、これからさらに進化を遂げるでしょう。