インターネット不要!高精度自動操舵システムが誕生
自動操舵技術は、農業や物流業界など多岐にわたる分野での効率化に貢献しています。その中で、株式会社マゼックスが発表した新しい自動操舵システム「ALLYNAV AF305」が注目を集めています。特にインターネットない環境でも高精度な自動操舵が可能という点が特筆すべき点です。
準天頂衛星「みちびき」の活用
この新システムでは、準天頂衛星「みちびき」によるCLAS(Centimeter Level Augmentation Service)を利用しています。L6信号を通じて衛星から直接配信される補正情報を受信することで、従来必要だったインターネット接続や有料補正サービスなしで、安定した精度を実現。誤差はわずか2.5cmという高精度を誇ります。
フィールドテストの結果
マゼックスは、テスト環境として東京および北海道中川郡本別町で実施しました。主な評価指標として、初回測位時間は平均20分以内、繰り返し走行誤差は±2.5cm未満、方位角の安定性は±0.5°以内と、非常に高い精度を確認しています。これにより、農業用トラクターの自動操舵においても従来のネットワークRTKと同等の精度を達成しています。
他社製品との比較試験
更に、ALLYNAVのCLAS受信機は他社製のCLAS対応モジュールと比較した結果、平均誤差を約30%低減しました。特に開けた空間での水平精度は5.1cmという結果が出ており、全天候下での長時間運用においても安定した高精度測位が実現されています。この高精度が維持できるのが大きな特長と言えるでしょう。
直線走行精度の評価
北海道中川郡本別町では、農業用トラクターを用いて1km/h、5km/h、8km/hの速度で直線走行を実施し、それぞれの「ズレ」と「方位角の揺れ」を分析しました。いずれの速度においても、ALLYNAVのCLAS対応自動操舵システムは最大誤差1.5cm未満を記録。通信や基地局に依存せずに、安定した直進性能を維持しています。
今後の展望
ALLYNAVは、QZSS-CLAS対応アンテナの正式販売を始め、日本各地での導入を進めていく見込みです。また、この技術は自動操舵システムだけにとどまらず、自律走行型作業ロボットやインフラ点検など多様な業界での利用が期待されています。山間部や離島など、インターネットが利用できない環境での自動操舵支援にも対応し、「どこでも使える高精度ナビゲーション」の実現を目指しています。
会社情報
リリース元である株式会社マゼックスは、大阪府東大阪市に本社を構え、自動操舵技術の研究開発を行っています。これからの農業や土木、物流などの分野での利用拡大が期待され、全く新しい形の自動操舵システムの普及に向けて前進しています。